俺は、
知り合いの映画マニアたちに、
日本映画最大の巨匠は誰や?と問うた時、
すぐに「成瀬巳喜男」と答えた奴には、
寿司をご馳走してやっている!
俺的な巨匠の判断は、
どれだけ名作を撮ったかやなく、
どれだけ失敗作を撮ったにある。
その意味で、
成瀬巳喜男とカール・テオ・ドライヤーが、
失敗作がゼロに等しく、
かつ、
歴史的名作は言うまでもなく、
全体的な演出の巧さで巨匠やと信じる。
モチ、
独断と私見やから、
最高の映画監督は、
観る者の好みで判断されて然り、無理やり押し付けては叱り、の態度を、
俺はとっている。
小津安二郎の映画は『無』だとよく言われる。
でも、
それは、
無だと断定する有の立場の人間が判断すること。
小津安二郎の無は、
ブラックホール的な絶対無やなく、
観る者が感じた概念としての無やあらへんでっしゃろか❓
小津安二郎が悪いと言う意味やない。
ズバリ、
俺の日本映画ナンバーワンは「東京物語」やさかい!
ちびっと弁論大会めいてきたから、
先に進もう。
成瀬巳喜男の映画の特色は、
乾ききった人間!
仕方なく無気力に生きる人間!!
生とか死とか言う前に、
生きているということの呆れと諦めが強く描かれている点。
それは、
ある意味で凄まじく、
そして、
それこそ、
生きると言うことの事実やと、
突きつけてくる!!
ネタバレしないように書くけど、
太平洋戦争終戦とともに帰ってきた男と、
仕方なく、
彼を迎えた女の、
無味乾燥な人間ドラマの綴り。
先のカール・テオ・ドライヤーもそうやけど、
成瀬巳喜男も、
カメラアングルで、
ドラマが映えることを、
天才的に知っている!
やから、
むちゃ、
カメラアングルがエエ👍👍👍💯
人間が生きるということは、
永久に、
病床で虫の息に過ごす末期患者の如き。
別の表現では、
今夜が峠五秒前。
ケイジロウ、
海猿もエエけど、
成瀬巳喜男もエエよ!