ここに俺の手取りの穴写真がある。
見ての通り、
自動車通路のすぐ横にある。
そして、
この穴は、
凄まじくヤバい為、
体に、
塩清めしてカキコする。
この穴が話題になったいきさつはこうや。
ユキオと言う、
平凡な三十代男が、
この穴のすぐ側を通った時、
車にぶつかりそうになったので、
つい、
この穴に入った。
ユキオは、
よくよくこの穴を眺め、
次第に、
温かな笑みを浮かべて、
立ち去った。
しばらくして、
女装したユキオが、
ちゃぶ台だの電池式湯沸かし器だの、
大荷物運び入れて、
ちゃぶ台立てて、
茶を飲んだ。
そこに、
茶髪のオカマが現れ、
初対面にもかかわらず、
仲良く茶を飲んだ。
こういう状態が何日も続き、
ユキオの家族は、
ミョーな胸騒ぎを覚えた。
穴の中の二人に、
関心を示す者はいない。
やって、
すぐ側に車が走っているし、
何よりも、
キモい。
そんな状況だからこそ、
二人のティータイムは、
続きに続いた。
が、
ある日、
二人で茶を飲み、
ジョークたれあっている時に、
ユキオの家族の通報で駆け付けた警察に、
ユキオは穴から連れ出された。
その時、
ユキオは我にかえり、
今までの記憶が曖昧だった事と、
女装した理由が何なのか?がわからず、
不思議な面持ちで、
家に帰った。
一人取り残された茶髪のオカマは、
穴の中で、
激泣きした!!
この穴とユキオの一件を、
知り合いの、
自称霊能者の水前寺トメオに相談した。
水前寺トメオは、
現場の穴を観察して、
ユキオのある種の波動と、
穴に漂う波動が合致して、
ユキオの女装とミョー状に至ったことを説明した。
ちびっと、
訳のわからん説明やったけど、
ユキオは、
多面的宇宙空間のどれかに入って、
別の人格としての日々を送ったのか?
ただ、
期間限定に馬鹿になったのか?
この謎を残しつつ、
穴は、
未だに、
不気味に、
存在する。