小さな町の商店街で時計の修理をしている秀司。 以前は理髪店だったところに住みながら美容師をしている明里。 ふたりは寄り添って静かに愛を育んできた。
そんなふたりの関係にも変化が・・・
そばにいたいと願いながらも秀司はスイスに時計師としての勉強に行きたいに違いない、と思っている明里。お互いが相手を思いやり 悩みは深まる・・・・
シャッター街といえば さびれて寂しいイメージがありますが 修司や明里はそうは思っていません。 今はちょっと休んでいるだけ、と。
老人ばかりの商店街ですが 実は若い人たちもそこで自分たちの道を歩んでいます。
このシリーズを読んでいて なんとなく 静かな夜のシャッターが下りた商店街をイメージしました。寂しさもあるけど でも どことなくあたたかな商店街。
秀司も明里も心に傷を負っています。 だけどふたりは未来にむけて進む力をこの商店街で溜めていたのです。
大好きなシリーズでしたが 今回で秀司と明里とお別れです。
ふたりが選んだ結論を応援したくなる、そんな大団円でした。