年に1回、印鑑証明が必要な手続きがある。
市役所に行こうとして実印をしまってある小さいカバンを取り出し、
実印はあるのだが、いくら探しても印鑑登録のカードがない。
いくつかある仕切りやチャックの付いたポケットを覗くが見当たらない。
以前にもこんなことがあって、紛失届を出したことがあり、
仕方なく市役所窓口に行き、また無くしたことを白状した。
手続きとしては一旦印鑑登録の廃止届を出したうえで、
新規の印鑑登録を行うので、カードの番号は変わる。
窓口の女性「古いのが見つかったら処分願います。」
新しい印鑑登録に基づく印鑑証明も受け取り、これで用事は足せる。
印鑑登録カードは手続きに不要なので、
戻って実印を入れる小カバンのポケットにしまおうとしたら、
さっき見たはずの場所に印鑑カードがある。それも2枚。
見ると去年の同じころに作った新しめの印鑑カードと、
昭和62年の日付の古い印鑑カードがあり、
古いカードにはペンで斜線が引かれてある。
さっき見たときは確かになかった、はず。
まるで手品にかかったような。
同じ失敗を、またぞろ繰り返したか。
ついに黄金の日々がはじまった。
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