はな兄の1分で読めるエッセー

ふと脳裏に浮かんだ雑感を気ままに綴った日記

ねこミュニケ―シ

2025-03-02 01:26:30 | 

1週間前だった。

かあちゃん猫は

普段は鋭い目つきなのに

その日は心なしか柔和な表情で

夕方

しずしずと近寄っきて

コチラを見上げた。

「どした?」

ホレホレと右手で彼女の背中を撫で

さらに軽く掴むと

カラダの厚みがなくなってきているような気がした。

そのとき

顔が真っ黒の子猫がかあちゃん猫に

抱きつこうとしたら

「シャー」といって威嚇した。

「今は大人が大事な話をしてる最中なんだから

子どもはあっちへ行ってなさい。もう!」

てな感じか。

かあちゃん猫との数秒間のアイコンタクトで

ゴハンを要求してるのかと思って

スマックの上にちゅーる、その他をのせた御馳走を用意したが

いつのまにか

かあちゃん猫は姿を消してしまった。

以来一度も顔を見せていない。

あの恐縮した顔は

「ウチの子をなにとぞよろしくお願いします」

ということだったんだな。

 

顔が真っ黒、それにハチ割れの

二匹の白黒子猫は

今も

二階の廊下で

無邪気にかけっこをしている。