未来への絆 【江戸っ子畳職人物語】

この物語は畳の仕事や日々の暮らしを通し
      家族の愛と信頼を
  余すところ無くブログ化したものでる。

思い出深き【御本堂】祭り。

2008年11月06日 20時01分04秒 | 有職畳 祭り

 

(詳細画像ついております)

私は、この御本堂にとっても思い入れがあります。四年前に、新規に入れ替えをさせて

頂きました。その際、製作したのは私、四代目でした。一人で全て製作しているので

自分の子供の様な感覚があります。大げさに聞こえるかも知れませんが、四年前

私は、泣きながら製作していたのを、今でも思い出します。初めて、畳を作りながら、泣きました。

理由は色々ですが、その分、深く、そして熱い思い入れがあります。

今回、下陣は裏返し。内陣は表替えの運びとなりました。久々に触れ合えた、自分の子供達は

色々な表情をしていました。以前の自分と向き合いながらの仕事になります。

下陣については、家での製作となりましたが、内陣は、現地にての製作となります。

 

内陣には9尺(約2メーター70センチ)の畳が二枚あります。この畳床は四年前、自ら

収めさせて頂いているので、分かってはいましたが、最強に重たい稲ワラ畳床です。

この畳を、製作場所まで運ぶのに階段3階分、持ち歩きます。

普通に考えれば、二人で持つのが常識ですが、製作者は自分しかいないので、一人で

周りに、ぶつけないように、何度も休憩しながら運びます。腰が抜けるほどの重さです。

実際に腰は何度も抜けるのですが、何とか無事、製作出来ました。

 

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現地での製作なので、紋縁の合わせも、状態を見ながら製作できるので、楽しく頑張らせて

頂きました。以前の自分より、より畳に向き合えたか?

この本堂のお仕事をさせて頂く時、色々な思い出と、そして感謝の気持ちを忘れずに

まだまだ未熟者ですが、又この自分の子供達に、触れ合えたとき、

今より一層、成長した自分で、向き合いたいと誓います。

ありがとうございました。

P.S

 

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御本堂には【四天拝敷】を二枚収めさせて頂きました。この拝敷にも、沢山の

温もりを込めて製作させて頂きました。いつまでも、光り輝いていてくれると信じています。

ありがとうございました。