京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

定年退職前に考えていたこと

2013-05-18 09:10:56 | 定年後生活
私は2013年3月末に60歳で定年退職しました。
定年前の1,2年間は、退職後の時間の過ごし方に不安を覚え、何をしようか、一日どんなことをして時間を費やそうかなど無益に思案することが多くありました。
読書や映画、美術鑑賞など好きですが、のめり込むほどの趣味ではありません。若い頃は絵を書いていたので、妻は絵でも始めればとアドバイスしてくれました。
また陶芸も一時真剣に考えましたが、現役時代は忙しく、陶芸教室に通うこともできず、陶芸を始めるチャンスに巡り会えていません。
多くの人があこがれる晴耕雨読ですが、現実はなかなか困難です。
私は田舎出身なので、農業には興味があります。お米をつくるのは大変なことはわかっていますので、退職後はできれば簡単な野菜などをつくれる畑があればと思い、物色しましたが、身近なところでは無理でした。
私たち夫婦は、結婚以来共働きでしたが、家事のほとんど全ては妻任せでした。料理もほとんどできませんでした。でも、2年ほど前から、料理ぐらいはできるようになりたいと思い、料理本片手につくってみると案外簡単にできることがわかり、今では普通の献立はできるようになりました。
私は退職しましたが、妻にはまだ働いてもらっていますので、せめてもの償いではないですが、晩御飯は私が作って、帰宅後すぐあたたかいご飯を食べてもらえるようにしています。
もっとレパートリーを広げたいので、料理教室を探していますが、教室は女性ばかりで入会をためらっています。
また、定年前に大きな不安は、なんといっても経済的な点です。
私はぎりぎり60歳から厚生年金の比例報酬部分が支給されます。でも支給額はしれています。とてもではないですが、それだけではとても生活できません。
会社の就業規則では、私が希望すれば65歳までは雇用延長が認められるので、延長も考えました。でも、役職にあったものが定年後も職場に残っていると、若い職員がやりにくいだろうと思い退職することにしました。
今は厚生年金と企業年金、不足分は貯蓄を取り崩していくつもりです。時には妻に頼ることもあるかもわかりません。
私たち夫婦には三人の子供がいますが、みんな結婚し、借金返済も定年前に終わりましたので、あとは何とか生活できればいいと思っています。
その一方で、年金と貯蓄で暮らすというのはどういうことなのだろうと考えることがあります。私も定年退職したとはいえ、地に足をつけたことをしなければという強い思いに駆られることがあります。こういう気持ちは迷いと言うのでしょうね。
百丈和尚の「一日昨さざれば一日喰らわず」という禅語があります。食べていくには働かないといけないくらいにしか考えていませんでした。
最近は、一日を精一杯生きること、生きることは働くこと、そして食事をつくるのも、食べるのも、掃除も、眠ることも一生懸命になることだと思うようになりました。
勝手な解釈で禅僧には怒られそうですみません。
でも、そう考えると気持ちがずいぶん楽になり、迷いも消えていきます。
ということで、現在、主夫業見習い修行中です。

東福寺方丈庭の写真です。ここも好きな庭のひとつです。










相国寺と承天閣美術館

2013-05-17 17:06:51 | 寺院・庭園
昨日のような肌寒さがない、暖かい午後でした。
相国寺の春の特別拝観が行われていたので、いそいそ出かけました。
方丈は工事中で、公開されているのは、法堂、開山堂、浴室です。
相国寺は以前日曜日の座禅会に通いましたが、拝観という形は初めてです。
法堂に初めて入りました。狩野光信が描いた天井の蟠龍図は確かに見事です。
鳴き龍として有名だそうで、手を打ってみると、共鳴音が聞こえてきます。
禅僧に怒られそうですが、隻手音声という公案があります。隻手で龍を鳴かせるというのが頭を過りました。
法堂内には、釈迦如来像に加え、達磨大師、開山夢窓国師、百丈禅師、臨済禅師、大津櫪堂老師、足利義満公の像があります。





参道の立看板より拝借

法堂をでて、開山堂に入りました。
ここの庭園は見事です。室町時代の作庭だそうですが、枯山水と石の調和がすてきです。
龍安寺の石庭が有名ですが、私はこちらの方が好きです。









工事中の方丈と庫裏。庫裏を入った奥の部屋が座禅会場です。
次に向かったのは、浴室です。









蒸気浴で、かけ湯式だったそうです。
拝観は以上ですが、承天閣美術館で「観世宗家展」が開催されていましたので、なかに入りました。
室町時代から700年もの歳月を受け継いできた宗家の能面、装束、文献が展示されています。
私は能に全く無知ですが、優雅な装束や扇などに圧倒されます。すばらしい芸術品だと思います。能面は17点展示されています。







十牛の庭だそうです。背景の木々が多くて何となく落ち着きません。
苔が生き生きしてくればきれいだと思います。



普陀落山の庭だそうです。



美術館の次回の企画は、伊藤若冲の名品展です。好きな作家なので楽しみです。



それにしても青空がきれいな日でした。







京都画壇と神坂雪佳展

2013-05-16 15:49:50 | 美術・博物館
今日午後、用事で四条河原町方面にいきました。
用事を済ませ、高島屋で開催されている『京都画壇と神坂雪佳』を見に行きました。
神坂雪佳の作品を見たかったのです。神坂雪佳以外では何度か見た上村松園、上村松篁、竹内栖鳳、堂本印象、福田平八郎などの作品も出展されています。



高島屋をでて、少し歩いて帰ろうと四条通りから、久しぶりに先斗町方面を歩きました。



四条通りの建物に目がとまりました。いつも歩いている通りなのに、緑のビルという名前は初めての知りました。



平日午後2時過ぎの先斗町の通りは、人通りも多くありません。



鴨川をどりが開演されている歌練場





鴨川です。



何かの撮影のようです。



家の花たち

2013-05-16 09:00:20 | 定年後生活
この二三日は、猛暑のような暑さでしたが、今日は過ごしやすい一日になりそうです。
いつものように、妻が仕事にでかけた後、掃除機をかけ、庭木に水をやっています。
今我が家に咲いている花たちを紹介します。どこにでもあるような花木です。若いときは、花などほとんど見向きもしませんでした。
花の手入れはもっぱら妻で、私は水やり専門みたいなものですが。
花木があると生活に潤いがあると思うようになりました。


中庭に苗木を植え、13年目です。春は花を楽しみ、夏は熱い日射しをさえぎり、秋は真っ赤に色づきます。とても気に入っているハナミズキです。






ジャンボアマリリスです。じきにか開花しそうです。


遅いさつきで、やっと開花しはじめました。




ミニバラです。北側の庭にもこれから沢山咲きます。






紫陽花です。これからですね。








百合の蕾です。開花が楽しみです。






最後に花桃の果実です。
今年は大量の虫が発生しています。駆除の方法がわからなくて、困っています。











定年退職後45日目

2013-05-15 14:38:52 | 定年後生活
退職して45日経ちました。その間、予想もしなかった花粉症に苦しめられました。
今年はヒノキ花粉が多かったのと、退職直後から大好きな桜を求めて、毎日出歩き過ぎたのかもしれません。
鼻づまりと眼科症状、加えて不眠症にもなりました。特に不眠には驚きました。今まで寝付けないときは何度はありましたが、基本的に不眠にはほど遠かったのです。床につけばすぐバタンキュウでした。
今は花粉症が楽になり、また外出を再開していますが、寝付きは以前よりよくありません。軽い睡眠導入剤を服用しています。
毎日の生活テンポは、6時起床、7時朝食、午前中家事や買い物、12時過ぎに昼食、午後外出(散歩、ジム等)、夕方晩御飯づくり、7時晩御飯、そして床につくのは10時過ぎです。
現役時代より、散歩などで足腰は使っているはずですが、使っていないのはやはり、頭です。仕事をどううまくすすめようかと毎日考えなくていいのです。
不眠の原因はいろいろあるでしょうが、脳の疲労がなくなったのもあるかもしれません。
それで、ブログも開始した次第です。
退職45日目ですが、このまま仕事もせずにいていいのだろうか。と考えることが何度かありました。
そんな時は、38年間それなりに一生懸命働いてきたんだから、休養してもいいんじゃないと言い聞かせています。
先に退職した知人に聞くと、長くて3か月。あとはすることがなくて、働きに出たいと思ったと言います。
私も同じようになるかもしれません。その時はその時に考えることにします。

昨日焼いたパンをアップするの忘れていました。



いつもと同じパンです。
小麦粉はいつも高島屋地階の冨澤商店で購入します。



葵祭(賀茂祭)

2013-05-15 13:16:16 | 京都めぐり
葵祭当日も好天となりました。肌寒かったり、雨の年もあるので、今日はベストではないでしょうか。
葵祭をしっかりと見に来たのは2回目でないでしょうか。仕事をしているときは、当然休みの時しかこれません。平日に気兼ねなくこれるのは、退職者ならではですね。
9時半過ぎ、清和院御門より入り、砂利道を歩いていきます。
砂利道の轍ができています。自転車も人もこの上のほうが進みやすいんです。
建礼門前は、紅白の垂れ幕の有料観覧席が並んでいます。
今回私は宜秋門前で行列が出発する前の光景を写真にしましたので、御覧ください。





















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葵祭前日の下鴨神社

2013-05-14 14:54:36 | 京都めぐり
今日も夏のような暑さです。最高気温は、32度だそうです。
明日は葵祭 (賀茂祭)で京都は賑わいます。明日行列が立ち寄る下鴨神社に行ってきました。
参道は観覧席の設営中です。神官さんたちも準備に追われているようです。
帰りは四条大橋から鴨川の景色を撮影しました。
もう床が始まっています。すっかり、夏です。
























故福島慶道管長のこと

2013-05-14 08:23:24 | 坐禅会

朝いつものパンづくりをしながら(発酵の間)ブログを書いています。
定年退職して最近よく東福寺の故福島管長のことを思い出します。
日曜座禅会の無門関提唱のとき、いつも管長は言います。「禅は超二元」、「無執着」、「現実肯定」、「脚下照顧」。
またある日は、「禅は天地一杯」、「禅は全宇宙」とも説きました。
さらには、「非心非仏」では、「即心即仏だろうと禅は無執着で自由と言い、非心非仏がわかれば禅は卒業だ」とも言いました。
私にはとてもではありませんが、わかり得ません。
私たちが難しそうな顔をしていると、「初めての人には難しいが、何回か聞いていくとわかってくる。禅はそういうところがある」、「禅は徹底して無執着の宗教である」と参加者を励ましてくれました。
また、ある公案のときには、「現実生活は禅の心そのものであり、平等と差別、差別と平等は結局一枚である」と言いました。
故福島管長は病気で身体が不自由でした。だんだん発語障害もでて、雲水さんの介添なくては、お話もできなくなりました。それでも無門関提唱は続けられました。
まさに命がけです。聞いている私は感動しました。
その後ますます病が進行され、座禅会での提唱の機会はなくなりました。
そして2011年3月2日、突然の訃報でした。78歳です
以前福島管長は、慧能禅師の年齢までは生きたいと仰っていました。慧能禅師は76歳でした。
座禅会の提唱の様子が脳裏をかけめぐり、涙がでました。
大好きな管長さんでした。そしてとってもユーモアもありました。

京都には禅寺の本山がいくつかあり、座禅会や暁天講座なども行われています。
心のリフレッシュに参加してみたらいかがでしょう。私も、体調を崩して休んでいましたが、近々参加するつもりです。
そろそろパンの発酵が終わりそうです。



智積院と圓徳院庭園

2013-05-13 16:27:15 | 寺院・庭園
今日も好天に恵まれました。午前中はいつものように掃除して、買い物にでかけ、昼過ぎ出かけました。
暑い陽射しで、行き交う人は半袖姿が多くなりました。
まずは智積院庭園に入ります。



大好きな庭園です。一日ここにいても飽きないくらいです。お茶でもいただきながら、何も考えず、ぼーとしているのは至福です。



名残惜しく智積院生をでて、石屏小路を歩き、圓徳院に向かいます。





圓徳院に入ります。



南側の庭です。木々の上に見えるテレビアンテナには少し興ざめですが。






北の庭です。
智積院庭園と簡単に比較できませんが、どちらが好きかと言えば智積院と答えます。
なお、智積院庭園は通常は有料ですが、8月の暁天講座のときは、
講座受講後無料で拝観できました。


主夫見習い

2013-05-13 07:42:32 | 定年後生活
私は3月末60歳で定年退職しました。就業規則では希望すれば65歳まで継続雇用できたのですが、ひとつの区切りとして退職することにしました。
妻はまだ仕事を続けています。退職前、妻に退職後は主夫をすると宣言しました。
それまで全ての家事を妻に任せていたので、できるか不安もありましたが、少しずつできるよう努力はしているつもりです。
私の家事見習い状況をお知らせします。
朝食は私の手作りパンです。パン作りは以前からしていました。最初はおもしろくて様々なパンをつくりましたが、今はシンプルなパンに決めています。


一度に3日分つくります。1個分100g、塩分0.5gにしてあります。
毎朝二人でパンを食べるので、きっちり3日ごとにつくります。

妻が仕事にでかけた後、部屋の掃除をします。掃除と言っても掃除機をかけるだけです。
私は腰痛持ちで、掃除機スタイルは結構腰にきます。しんどくなれば、ルンバを購入するつもりです。
あとは晩御飯のメニューを考え、必要な食材の買い物にいきます。
洗濯はまださせてもらっていません。夕方部屋に取り込むだけです。
日中は買い物や散歩、庭の手入れ、たまにスポーツジムにもいきます。
夕方、妻の帰宅時間にあわせて、晩御飯をつくります。
なお、晩御飯づくりは月曜日から金曜日で、土日は妻にお願いしていますが。
晩御飯のメニューを考えるのは最初は楽しいですが、レパートリーがなくなってくると
何を作ろうかと困ってしまうこともあります。
以前、私はよくガスに火をつけたまま忘れてしまい、鍋を焦がしたことが何度かあり、妻から怒られました。それで、IHヒータークッキングにしましたのでいまは安心です。


愛用のIHクッキングヒーター

あと重宝しているのは、ヘルシオです。パンもこれで焼きます。












蹴上と南禅寺

2013-05-12 15:03:12 | 京都めぐり
家の中にいるのが勿体ないような好天にさそわれ、散歩がてら蹴上に向かいました。
絶好の五月晴れです。実は5月3日の蹴上一般公開のときに来ていたにですが、その時はまだツツジやさつきがそんなに開花していませんでした。
今日のほうが見頃なように思われます。

インクラインからみた景色です。

青空に映えた市内の景色です。
次に南禅寺に向かいました。新緑がとてもきれいです。

山門からの緑もいいです。

この石碑をみれば、ここが禅寺であることを思い知ります。






ついでに水路閣の写真もパシャ。


我が家の庭

2013-05-12 07:50:15 | 定年後生活
今日は好天に恵まれ、気持ちのよい朝をむかえました。
昨日まで降り続いた雨で、庭の木々もたっぷり食事できたようです。
我が家には、南側に面した玄関前とちいさな中庭、家の北側に庭があります。
玄関前の庭には、もみじ、桃の木を植え、それなりに大きなモッコウバラも枝を伸ばしています。チューリップやムスカリ、どうだんつつじなどの早春ものが終わり、モッコウバラやコデマリも花を散らしました。今は都忘れなどが花をつけています。我が家のモッコウバラは少し見応えがありますよ。
中庭にはハナミズキを植えています。今年は花数が多くつき楽しませてくれました。夏の暑さを和らげ、秋は真っ赤にいろづきます。大好きな木です。クリスマスローズが終わり、今紫蘭が咲いています。
北側の庭には、紫陽花、バラ、さつきなどを植え、鉢物もたくさんあります。
我が家の庭は素人が好き勝手に植えているので、まとまりがない感じもしています。
定年退職し、時間もできましたので、すこしずつ、手入れしていこう思っています。

南側の庭に植えているもみじとモッコウバラ


都忘れとアイリス


嵐山時雨殿

2013-05-11 16:40:01 | 京都めぐり
今日は朝から雨で、出かけるのがためられましたが、思いきって昼過ぎ嵐山に向かいました。目当ては時雨殿で開催されている『藤原定家と百人一首』です。
雨の新緑の嵐山もとてもすばらしいです。
渡月橋を渡り、少し歩いて時雨殿に着きました。

冷泉家が所有する『百人秀歌』の江戸時代の写本も公開されていました。
時雨殿の建物内部からみた嵐山もなかなか趣がいいです。

雨のせいかいつもより観光客は少ないと思いました。
最期に定番の撮影スポットから。

建仁寺

2013-05-11 06:35:40 | 寺院・庭園
先日9日午後久しぶりに建仁寺を訪れました。建仁寺は以前日曜坐禅会によく参加していましたが、最近は体調を崩して参加できていません。近々再開できればと思っています。境内に入ると祇園の喧騒はうそのようです。
ふとポスターに目がいきました。細川元総理の襖絵と屏風の展示会が開催されていましたので、方丈に入りました。
方丈と法堂に細川元総理の書画が展示されています。どれもすばらしいく、圧巻されます。政治は短命政権でしたが、政界 引退後の芸術活動には目を見張るものがあります。
ふと目をそらすと、細川元総理がいらっしゃるではないですか。びっくりしました。展示会の様子を見にこられたのでしょうか。
大好きな潮音庭は、新緑の彩りです。いつ、何度みても大好きな場所です。