「私が覚えても、役に立ちません。 習っても応用できないです」
「上のヒトはすぐに活用しろだとか、結果を出せとか言うけどね。 習い覚えたからと言っていきなり教えられるわけないんだから。 なにもすぐに使いこなせとか、指導して広めろというんじゃなく、それぞれが頑張って部署全体のスキルを少しずつ上げようという気持ちで受講してくれたら良いんだよ」
これは一の弟子がダンスとは全く関係のない場所で耳にした会話の一部です。
おそらく、上司と部下と思われる二人組。
切れ切れに聞こえてくる会話からすると、部下が仕事のための資格の講座を受講する、しないといった内容のようでした。
(わあ、気になる、あの人たちの会話~!)
現場の状況をちゃんと理解していて、部下にはとても親身な感じの上司の言葉にもちょっと感心して聞いていたのですが、『習い覚えてすぐに教えられるわけがない』というのは、一の弟子も痛感しているところです。
つい、聞き耳を立ててしまいました。
習う事と教える事はまた、別モノなのです。
ところで世の中には 『教え魔』 という魔物が存在します。
よく聞くのは、ゴルフの教え魔
そして、もちろんダンスにも教え魔はいるのでした
不特定多数の人が集まるパーティーなどで、一の弟子もしばしば遭遇します
自分がすでに覚えた事をできない人がいたりすると、つい口を出したくなってしまうんですね。
だって、自分はもう覚えた事だから。 自分の方が上手にできるから(・・・と、本人は思っているワケで)
「なんだ、踊り慣れてねェな。 女性はもっとこう! くっつかないと、踊れないんだよ!」
「この技の後は、こうでしょ! 私、そんな順番で踊った事ないワ! 下ッ手くそねえ」
なんて言われた日には・・・・・・
(きいッ 何ですと~~アンタが女性を抑え込むから、動けないんじゃ~ッ 踊り慣れてないのはアナタ 私じゃなく)
(ええ~、自分のせい と言うかさ、なんでアンタ、俺のリードについてこないで勝手気ままに踊るわけェ?)
知らない方と踊っている時にそう思ったからって、口に出して言ったりはしないですケドね。
でもね、内心はムカついてますよ、相手の方
自分が覚えた事を人に教えるということは、右から左へと手渡しするようなわけにはいかないのです。残念なことに。
口を出したくなる気持ちはわかるんです。 でもね~・・・・・・。
パーティーで初めて踊った相手に教えたくなったら
(自分、もしかしたら今、教え魔になっているかも知れないゾ)
そう思い直してみると良いかも。
訳知り顔で教えてたら、相手が実はその道のエキスパートだった、なんて赤っ恥なコトも・・・・・・ないとは言えないし。
自分が完ぺきだとは思わない事、訊かれてもいないのに、教え始めない事。
男性も女性もですよ。
パーティーでたくさんの方と楽しく踊るコツです