モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

風で飛んできて自生した“ゆり”

2007-08-23 13:06:40 | その他のハーブ

深夜に帰った時は、車の窓ガラスがかすかに湿っていた程度の雨だったので、
脱水症になりかけている植木に水をやり眠りに付いた。
朝目覚めたら、結構な雨の音が聞こえ
これで水遣りの心配がないと、安心して再び眠りに付いた。

7時に起き新聞を取りに外に出たら、
だいぶ前からつぼみを持っていた、ゆりが咲いていた。



高温多湿嫌いな花なので、暑さが厳しい間はつぼみのまま耐えていたが
やっと花を開く気になったようだ。

このゆりは、つぼみの期間が長く、花が咲くとあっという間に散ってしまう、
美人薄命の典型かもしれない。

このゆりは、どこからか種が飛んできて、カサブランカとい入れ替えに定着し
毎年1個は新しい居場所を確保する、生命力旺盛な植物だ。
今では、3箇所に着地し、つぼみをつけている。


壁の隙間に着地したゆり

種類名前を調べてみたが
花の形は、日本自生種の“鉄砲ゆり”。
“鉄砲ゆり”は、沖縄の海岸などに自生する日本古来の原種であり、
開花期は6月、葉の形は太い。

この系統だと思うが、自生の場所、開花期、葉の形が異なり
「高砂ゆり・細葉鉄砲ゆり」ではないかと思う。
細葉であり、開花期が8月とマッチしている。

ところで
日本古来の“鉄砲ゆり”は、今では、世界商品となっているようだ。
その由来は、シーボルトがオランダに沖縄原産の鉄砲ゆりを送ったからのようだ。
以来、球根生産がされ、ヨーロッパ、アメリカに広がっていった。

シーボルトは、1823年オランダ出島駐在の陸軍外科少尉として赴任し、
高野長英などを育てた医師として有名だが、
日本の生物についての研究者であり、日本の植物などをヨーロッパに
紹介した人であることはあまり知られていない。

“ゆり”は
和銅五年(712年)に書かれた日本最古の歴史書“古事記”にも登場していた。
日本古来の植物という意識があるが、世界で約100種類もの原種があり、
日本古来の原種は、15種だけである。

しかしながら
山野を駆け巡り、夏休みを遊びまわっていたオールデイズにとっては
そこかしこを真っ白なゆりが咲き乱れる夏休みのシーンは、郷愁を感じる。
白いシャツ、半ズボンにゆりの花粉がつき、母親から怒られたことも懐かしい。



「高砂ゆり・細葉鉄砲ゆり」
・ユリ科ゆり属の多年草。
・世界で96種類のゆりがあり、日本では15種類のゆりが自生。
・耐寒性に強いが、高温多湿は苦手。
・草丈1.5~2m
・開花期は、8月下旬
・鉄砲ゆりの成長記録(参考:面白いです)
 http://www.kashimomura.jp/seichou/teppouyuri.html


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