コロンブスが見落としたタバコ(Tobacco)
1492年10月15日、コロンブスたちを歓迎する先住民から、一束の乾燥した葉が贈られた。
しかし、コロンブスたちはチンプンカンプンだったようだ。
枯葉のゴミをもらったとでも思ったのだろうか?
こんなシーンが、書かれた写本がある。
コロンブスと同行した、ラス・カサス(Bartolome de Las Casas,1474~1566)神父が編纂した
本のお陰で,タバコが発見されたいきさつが後世に伝わった。
コロンブスがこの枯葉をタバコと理解し、ヨーロッパに持って帰ったわけではないが、
半世紀後には、ポルトガル・ベルギー・スペイン・イタリア・イギリスなどでも栽培されるようになり、
16世紀末には、フィリピン・インドへ、
17世紀初めには、ジャワ・日本・中国・西アフリカまで広がった。
コーヒーを上回るスピードで栽培・消費が伝播した。(⇒その24参照)
では誰が新大陸からタバコを持ってきたのだろうか?
先住民がタバコを吸っているのを初めて目撃したヨーロッパ人は、
下士官のヘレス(RodrigodeJerez)と通訳のトレス(LuisdeTorres)といわれており、
ここまで記録が残っているのに、移植・栽培した記録が定かではない。
これは、新大陸に行った船乗りなどが、死刑になりかねない危険物であるタバコを
密輸で持ってきたことしか想定できない。
実際そうらしいが・・・タバコ喫煙の習慣を持ち帰ったヘレスは、
帰国後異端尋問にあい、口から煙を出す悪魔ということで7年間も投獄されたようだ。
合法ではないので、タバコ移植・栽培の記録を残すことが出来ず、
悪いことは刺激があるためか、普通以上に普及が速かったのだろう。
いいうわさは足が遅いが、悪いうわさは足が速いという口コミの原点がここにも見られた。
この暗闇的な商品を日向に出したのが
スペイン人の医師で、植物学者のニコラス・モナルデス(Nicholas Monardez 1493-1588)で、
1571年『新世界の薬草誌』で、タバコは20以上の病気を治し空腹や渇きを軽減すると
タバコ擁護論を展開した。
この1570年以降から、ヨーロッパでのタバコ消費がスタートし、
高価な薬としてのタバコから、気分転換としてのタバコへと消費の捉え方が変化する。
モナルデスは、新大陸のハーブに自分の名前をつけたグループ(シソ科モナルダ属)を
発見したり、ヒマワリを栽培し世界に伝播させたり、タバコ以外でも活躍している。
だからこそ、タバコに関しての推奨が効果的に効いたのだろう。
コーヒーもタバコも薬効がある薬として、ほぼ同じ時期に原産地を離れヨーロッパ
そして世界へと伝播することになるが、
タバコの場合は、煙のようにかすかで中心が見えずに確信がもてない。
1492年10月15日、コロンブスたちを歓迎する先住民から、一束の乾燥した葉が贈られた。
しかし、コロンブスたちはチンプンカンプンだったようだ。
枯葉のゴミをもらったとでも思ったのだろうか?
こんなシーンが、書かれた写本がある。
コロンブスと同行した、ラス・カサス(Bartolome de Las Casas,1474~1566)神父が編纂した
本のお陰で,タバコが発見されたいきさつが後世に伝わった。
コロンブスがこの枯葉をタバコと理解し、ヨーロッパに持って帰ったわけではないが、
半世紀後には、ポルトガル・ベルギー・スペイン・イタリア・イギリスなどでも栽培されるようになり、
16世紀末には、フィリピン・インドへ、
17世紀初めには、ジャワ・日本・中国・西アフリカまで広がった。
コーヒーを上回るスピードで栽培・消費が伝播した。(⇒その24参照)
では誰が新大陸からタバコを持ってきたのだろうか?
先住民がタバコを吸っているのを初めて目撃したヨーロッパ人は、
下士官のヘレス(RodrigodeJerez)と通訳のトレス(LuisdeTorres)といわれており、
ここまで記録が残っているのに、移植・栽培した記録が定かではない。
これは、新大陸に行った船乗りなどが、死刑になりかねない危険物であるタバコを
密輸で持ってきたことしか想定できない。
実際そうらしいが・・・タバコ喫煙の習慣を持ち帰ったヘレスは、
帰国後異端尋問にあい、口から煙を出す悪魔ということで7年間も投獄されたようだ。
合法ではないので、タバコ移植・栽培の記録を残すことが出来ず、
悪いことは刺激があるためか、普通以上に普及が速かったのだろう。
いいうわさは足が遅いが、悪いうわさは足が速いという口コミの原点がここにも見られた。
この暗闇的な商品を日向に出したのが
スペイン人の医師で、植物学者のニコラス・モナルデス(Nicholas Monardez 1493-1588)で、
1571年『新世界の薬草誌』で、タバコは20以上の病気を治し空腹や渇きを軽減すると
タバコ擁護論を展開した。
この1570年以降から、ヨーロッパでのタバコ消費がスタートし、
高価な薬としてのタバコから、気分転換としてのタバコへと消費の捉え方が変化する。
モナルデスは、新大陸のハーブに自分の名前をつけたグループ(シソ科モナルダ属)を
発見したり、ヒマワリを栽培し世界に伝播させたり、タバコ以外でも活躍している。
だからこそ、タバコに関しての推奨が効果的に効いたのだろう。
コーヒーもタバコも薬効がある薬として、ほぼ同じ時期に原産地を離れヨーロッパ
そして世界へと伝播することになるが、
タバコの場合は、煙のようにかすかで中心が見えずに確信がもてない。