(写真)ハナズオウの花
何と艶やかな花だろう。
枝から直接薄紅色の花が咲き、この花が蝶のような形をしている。
マメ科らしい花だが、この色彩は桃源郷のような色合いといっても良さそうだ。
10年前ぐらいに植木屋が入れたものだが、枯れてしまったので裏庭に放置していてすっかり忘れていた。驚いたことに、枯れた枝の下から新しい枝を出し、見事に再生していただけでなく、花を咲かせていた。
枯れ木に花を咲かせましょうという“花咲か爺”がかけた魔術かとも思ってしまった。
この『ハナズオウ』は、江戸時代に中国から渡来した花木で、薄紅色の花色がその頃江戸で人気があった染め色の『蘇芳(すおう)』に似ていたので、『ハナズオウ』と名付けられた。
一方の『蘇芳(すおう)』は、
インド・マレーシア原産のマメ科の小木で、この幹の心材を染料の原料として利用した。日本への渡来は奈良時代のようで、天竺を経て中国経由で入ってきた貴重な染料だった。当初は十二単に使われるなど上流階級の染色服飾だったが、江戸時代になると直接輸入されるようになり庶民にも人気があり広まったという。
(写真)ハナズオウの葉と花
ハナズオウ(花蘇芳)
・マメ科ハナズオウ属の落葉低木。
・学名は、Cercis chinensis Bunge。属名のCercisは“鞘・さや”を意味し、小刀の鞘に似た実がなる。
・和名は花蘇芳(ハナズオウ)。古代から赤色の染料とされた「蘇芳」の木の染料汁に似た色から来ている。
・英名は、Chinese red bud (中国の赤い芽、赤い小娘)
・原産地は中国。
・樹高2~4m。
・開花期は4月~5月。木の枝に薄紅色の蝶の形をした花が束になって咲く。
・開花後にハート型の薄い黄緑色の葉が互生する。また、秋に扁平な豆のような果実がなる。
・日当たりが良いやや湿った土壌が適している。
・江戸時代に中国から渡来する。
命名者は、ブンゲ(Bunge, Alexander Andrejewitsch (Aleksandr Andreevic, Aleksandrovic) von 1803-1890)は、ドイツ系ロシア人でアジア・シベリア探索などを行ったTartu大学の植物学教授。この大学はエストニアにあるが、スウェーデン国王によって設立されたリンネ、ツンベルクなどが教授をしたウプサラ大学についで古い大学でもある。
何と艶やかな花だろう。
枝から直接薄紅色の花が咲き、この花が蝶のような形をしている。
マメ科らしい花だが、この色彩は桃源郷のような色合いといっても良さそうだ。
10年前ぐらいに植木屋が入れたものだが、枯れてしまったので裏庭に放置していてすっかり忘れていた。驚いたことに、枯れた枝の下から新しい枝を出し、見事に再生していただけでなく、花を咲かせていた。
枯れ木に花を咲かせましょうという“花咲か爺”がかけた魔術かとも思ってしまった。
この『ハナズオウ』は、江戸時代に中国から渡来した花木で、薄紅色の花色がその頃江戸で人気があった染め色の『蘇芳(すおう)』に似ていたので、『ハナズオウ』と名付けられた。
一方の『蘇芳(すおう)』は、
インド・マレーシア原産のマメ科の小木で、この幹の心材を染料の原料として利用した。日本への渡来は奈良時代のようで、天竺を経て中国経由で入ってきた貴重な染料だった。当初は十二単に使われるなど上流階級の染色服飾だったが、江戸時代になると直接輸入されるようになり庶民にも人気があり広まったという。
(写真)ハナズオウの葉と花
ハナズオウ(花蘇芳)
・マメ科ハナズオウ属の落葉低木。
・学名は、Cercis chinensis Bunge。属名のCercisは“鞘・さや”を意味し、小刀の鞘に似た実がなる。
・和名は花蘇芳(ハナズオウ)。古代から赤色の染料とされた「蘇芳」の木の染料汁に似た色から来ている。
・英名は、Chinese red bud (中国の赤い芽、赤い小娘)
・原産地は中国。
・樹高2~4m。
・開花期は4月~5月。木の枝に薄紅色の蝶の形をした花が束になって咲く。
・開花後にハート型の薄い黄緑色の葉が互生する。また、秋に扁平な豆のような果実がなる。
・日当たりが良いやや湿った土壌が適している。
・江戸時代に中国から渡来する。
命名者は、ブンゲ(Bunge, Alexander Andrejewitsch (Aleksandr Andreevic, Aleksandrovic) von 1803-1890)は、ドイツ系ロシア人でアジア・シベリア探索などを行ったTartu大学の植物学教授。この大学はエストニアにあるが、スウェーデン国王によって設立されたリンネ、ツンベルクなどが教授をしたウプサラ大学についで古い大学でもある。