エネルギー資源と国際戦略の1(2013,1月30日号)を参照してもらいたい。
アメリカは、エネルギーブームに熱が沸騰しそうだ。埋蔵量100年以上といわれるシェールガスが発見できたのだ。エネルギー源の大国、ロシア、サウジアラビアに次いで、第3位のランクにある超大国だ。日本は、福島原発の倒壊で、50以上ある原発もストップ状態にあり、電力をはじめ、エネルギーに飢えている。日本の6兆9000億円の貿易赤字は、驚くべき数字であるが、その割合で、6兆円はLNGガスを含めエネルギーのための支出だ。日本は、原子力を使えないから、ガスを燃料に電気を生産している非効率の現状だ。
アメリカの天燃ガスが100万BTU当たり12ドルで推移していたものが、現在の天燃ガスは2ドルまで落ちている。日本は、カタールなどから、足元を見られて、16ドルという世界最高の値段で、しのいでいるのだ。あわただしい日本で、国民の税金が、気泡のように消えていくのは、国際戦略としては、非常にまずい。アメリカは、石油のための、中東戦略を国策に入れる必要はなくなった。中東をあてにしなくても、エネルギー問題は、解決したのだ。
ロシアは、日本がアメリカから、安いガスを輸入することを気に入ってはいない。ソビエト時代から、日本の財界はエネルギーパイプラインをシベリア経由で輸入する壮大な企画を持っていた。ロシアは、ガスの生産は世界第2位の超大国だから、ウクライナをはじめ、東欧の分図の国家に、ガスの提供をしてきた。しかし、割高の値段で買ってくれる国は、日本と位置付けて、プーチンをはじめ、セールスに力を注ぎ始めた。
今が、チャンス到来である。北方領土を視野に入れた、国際戦略の効力を生かし、革命的談判をロシアに求めるべきである。船で、液化して輸入するエネルギーは、高くつく。パイプラインのほうが、はるかに安上がりなのだ。外交の手腕が問われるが、根性の据わった外交官を育て切れなかった我が国は、果して、大物食いができるかどうか。
なぜ、日本は、アメリカの安いエネルギーを買えないか。
It is one of the problems concerning TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が関係する。アメリカは、FTA(自由貿易協定)対象国にPriority(優先)を与えている現状がある。たとえば、韓国は、アメリカとFTAを締結しているので、2012年2月には、輸入が開始できた。
日本とアメリカは、協定が締結していないので、輸入ができないのだ。つまり、エネルギー確保のために、国民は高い金を払わされている。高いガスを買う以外に選択肢が全く見えてこないジレンマある。国際的基礎的判断が、できない、過去20年間の日本は、民主党政権になっても、体内時計を知る方法さえ、見当がつかなかったのだ。井の中の蛙である。しかも、井の中が、100度と沸騰し始めても、いつかは、冷めるだろうと、他人事のように終始してきたのだ。
われわれは、情報分析と収集の分野で、世界で遅れをとっている。それは、学問の世界に由来するものではない。国家機関が、内面ばかり気をくばって、外国情勢にきりこむ特殊部隊の育成と教育をしなかったことだ。だから、危機管理に国家的問題を山積して、有識者会議が進展しない。
日本も、100年どころか,無尽蔵に眠るガス油田を掘り当てた。5000メートル海の底に宝を見つけたのだが、いかに、吸いあげるか、技術の問題に国家も頭を悩ませている。でも、エネルギーの枯渇しているわが国に、神の恩恵が海の底にあるとは、夢物語のようだ。
自分の後輩で、寺島実郎、多摩大学学長の重責を担って、若者を育成している有識者で御存じと思うが、彼は、警鐘を次のように、言質している。
自国の利害のみに目を向ける狭小な世界観を超えて、国外へ開かれた視線を携えた確固たる世界観があるかどうか。そして、その世界観をもって、
冷徹な国際社会の現実を見据える覚悟があるかどうか。
世界のあくなき事件に対処できる官民の団結と進路を訴えている。彼のような、日本人が存在することに、自分は誇りを感じる。日本は、まだ、捨てたものではない。
後援団体;
全国消費者国民運動連絡協議会
全国ゴルフ会員の権利を守る弁護士団シンポジューム
全国オンブズマン連絡会議
全国メデイア報道384社連絡会議
国際ゴルフ記者クラブ協会
日本時事新聞社
太平洋クラブ被害者の会
世界の通信大学連合会が参加しました。
国際通信大学連絡協議会、アジア支部