現状の日本の形ばかりのプライベートクラブと名門
以前FBの投稿で日本には真のプライベートクラブは存在しないと言う事が議論されましたが、非常に大事な事と感じますので、同じ事を再度アップさせてもらいます。
日本の多くのコースでは、メンバー制と言ってもメンバー同伴でなくてもプレーできるところが多いです。その根本的な問題は日本の会員権制度自体にあり、その市場が存在する事から来ています。その論議はまた別の機会にするとして、今回は私の考える「プライベートクラブ」(メンバークラブ)や「名門」と言う事の話をしてみたいと思います。
私の考えでは、本当の「プライベートクラブ」(メンバーコース)では、コースやその施設に基本的にメンバーオンリー、もしくはメンバーが同伴したゲストのみ入れるクラブの事を指します。真のプライベートクラブでは、外部に左右されずにそのクラブのルールを設定できますし、メンバーではない人がそのルールに関してとやかく言う事はできません。
日本ではその多くのメンバーコースで、ゲストが容易にプレーできますし、メンバーの紹介なしでもプレーできるプライベートコースも少なくないですね。形だけメンバー制を名乗っていて、実際はディリーフィーコースと何ら変わりがないコースが数多く見かけられますが、これではメンバーになる利点があまりないと言うのが現実です。グリーンフィーが安くなる(メンバーフィーになる)以外、メンバーとゲストの区別は殆どないし、逆に高いゲストフィーを払ってプレーするゴルファーの方が歓迎される様なコースもありますね。唯一メンバーの利点として考えられるのは、クラブ競技に参加できるというぐらいですか。公式競技に出場するためには、JGAのインデックスが必要になりますが、競技志向のゴルファーは総数からすると割合はかなり低いので、それはあまり重要ではありません。
以上の事を踏まえると、日本には真のプライベートクラブと言うのは殆ど存在しないと言う事になります。ですが… 勘違いしているコースも多いと言うのも事実です。バブル時期の影響やその名残があるのかも知れませんが、形だけ豪華にコースやクラブハウスが造られているメンバーコースなんかも多くありますが、実際はその外面からはかけ離れた事をしているところが多いです。例えば、名門をうたいながら、ゲストのみでプレーでき、おまけにバスで観光客がプレーに来る様なコースでありながら、変なところで格式ばった事をさせる…チグハグですね。
そういうコースに限って変なルールを作っている事も事実です。女性は赤と白ティのみで青や黒ティからプレーしたらダメなんていうデタラメな事を言う「偽名門コース」に行った事もあります。ティが置いてあるのに、メンバーでないとそこからはプレーしたらダメとも言われました。何でやねん?って感じですね~。 私がその事に異議を言ったら、ここはメンバーコースだから、このクラブのルールに従ってもらうと言われました。んー、でも本当にプライベートクラブなんですか~?じゃあ、なぜゲストだけでそこでプレーできるんでしょうね?なんで、バスで観光客が来てるんですか?
歴史があるから名門だとか、豪華にコースやクラブハウスが造られているから名門だというのは問題外でしょう。日本の風習ですって言う事で片付く事でもありません。私が日本に帰ってきて良く気が付くのは、理由もなしに、「今までそうだったから」とか、「~はしているから」なんていう事で物事が進んでいる事です。ゴルフコースでのチグハグなルールなんかもその一つ。九州では、着帽してプレーするのが義務づけられるコースが殆どです。以前から何度も言っているように、帽子をかぶってプレーするのがマナーが良いとか言うのは世界中探してもありません。危険防止の為とか言い出したら、ゴルフはできないですからね。何のために、どういう理由で色々なルール(ドレスコードなども含み)が設けられるべきなのかを良~く考える必要があります。これも日本のゴルフの衰退化の理由の一つだと思います。