現実に日本社会にいると、日本が世界から遅れている知識時間差は、肌に感じない。
産業でいうならば、中国は、747ジャンボ機と同じ程度の旅客機の製造を確実にして、国内数百機を今年にも送り出すようだ。我が国はどうか、三菱が始めたジェットは、とん挫し手を引いた。中国は、宇宙開発についても、火星探索機を常套化する技術で我が国の気象衛星の打ち上げ失敗などに、大きく差を開いたのは事実だ。
ゴルフについても、世界中のゴルフが発展し、それに付して、ゴルフlevelの大幅な進展があり、ドライバーでいえば、300ヤードが普通になっている。日本がなぜ世界に遅れたかを検証する時に、ゴルフ教育の停滞と研鑽が問題となる。ゴルフ教育の現場を、簡単に説明しよう。ゴルフ教育の第一線にあるレッスン担当者は、打つことだけを真剣にまとめている。世界では、打つことで教育方針を軸としていない。クラブを引くと、教える。
つまりトップの瞬間だけ力を加え、あとは、引き算である。左の手でしっかり、引く(肩甲骨)と教示する。30年も、ボールを叩くとは、教え、日本では、右手で叩けと煽る。左はすばやくたためと教える、世界は、左手は伸ばせと、右の倍以上の働きを教える。どう見ても、日本のゴルフは、進歩していない。ラインを出すのに右手をつかわせる、ライン出しは、左手である。
ゴルフ場は、プレーにやさしいフィールドで、うまくなりようがない。だからむつかしい場面で、対処しきれない。プロがそうなのだから、アマに至っては、なおさらのことだ。
ようやく世界に飛び出したプロ達は、苦戦一方で、吉報はいまだにない。気休めは、アジアで金谷が一勝したくらいで、あとは暗闇状態である。GT では、30年前から一月号で提言を掲載している。それには、海外で挑戦すべきである、と口酸っぱく論じ上げてきた。やっと目先が見えるようになった今年LIVGolfのお誘いは皆無だった。つまり日本は招待されていないのは,選手が期待されていないのだ。
どこに原因があるか、ゴルフ教育の欠陥がもたらす悲劇である。一流選手を育てる教育がなおざりにされて久しい。
ゴルフ教育者は、素早く急展開で欧米に劣らぬレッスン勉学に走れ、電光石火的でなければ、追いつけない。
遅くはない。光の速さが必要だ。