天津ドーナツ

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人柄が農作物の質を決める…NHK番組『プロフェッショナル』から

2012-04-11 08:58:54 | 顧問・アドバイザーから
清明節の間に、NHKの『プロフェッショナル』やテレビ東京の『和風総本家』を見続けました。

目的は、「本当に良い仕事をしている人」に学ぶためです。



その番組(つまり、その人たちの仕事の仕方・生き方)から学んだことは、

本当にたくさんあって、自分がいかに楽な仕事をしてきたかということがわかりました。



「宝物は、自分のすぐ足もとにある」というテーマで、あるデザイナーが出演しました。

その人がパッケージをデザインしたら、まったく売れなかったものが1年間に20億円も売れるようになった、

というぐらい、有名な人です。



その方にはポリシーがあって、仕事を引き受けるかどうかは、

「相手の人柄で決める」そうです。

理由は、「人柄が良い人が作ったものじゃないと、本当にはおいしくない」から、ということでした。

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私は、農作物の出来が人柄に影響されるということを、信じていませんでした。

それは、学生がどんな人間になるのかということは、教師の人間性とは関わりがないと考えていた、

ということでもあります。



「作物を育てる技術さえあれば、いい作物ができるんじゃないか」

「教える技術さえあれば、学生の成績は伸びるんじゃないか」

そう思っていましたし、実際、日本での大学受験予備校で学科主任をしていたときには、

3年連続で筆記試験の記録を更新していました。

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人柄だけで、日本語が教えられるとは思いません。

授業をする技術は、絶対に必要です。



ただ、そのことと、学生達がどんな人間になるのか、ということはまったく別のことではないだろうか、

と思い始めています。

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おそらく、授業のテクニックを盗むことはできるのでしょう。

そして、オリジナルのレベルに達していなくても、

何も知らない人を相手に、自分の授業はすばらしいと宣伝することも、できるのでしょう。



しかし、そういう教師に育てられた学生は、ほとんどの場合、同じことを繰り返します。

それも、無意識に、です。

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ある地域の教師会は、何もない状態から本当に苦労して教師会を作った女性教師を、

その地域から追い出しました。

それも、「授業の研究なんて面倒くさい」という理由で、です。



一番苦労をした人を追い出すような人たちでも、授業のテクニックを磨くことはできます。

でも、それは偽者だと私は思います。

なぜなら、そういう人たちの頭にあるのは、「人に見せるための授業のテクニック」であり、

「学生の中身がどう変化しているのか」ということを見極めることはできないからです。

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本当にいいものを作っている人は、どんな分野でも「心」という言葉を使います。

一番たいへんな仕事をした人を追い出すような人たちには、決して分からないことなのかもしれませんが、

日本語教師も、テクニックと同時に、「心を込める」という言葉の本当の意味を考えてほしいと思っています。

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