今日の日記の結論は、「一時的な成功≠成長」です。
もっと簡単に言えば、「成功=成長ではない」です。
4月21日(土)、第3回ドーナツ杯天津市外国語カラオケ大会が行われました。
中国人教師は1人も来場せず、また、観客は多くても15人ぐらいでスタッフと選手・審査員のほうが遥かに多く、
会長からも「大問題です。観客が来ません」という連絡が入ったぐらいです。
さらに、今大会の予算は、わずか200元。
マイクとスピーカーのレンタル料だけで300元というのですから、予算が足りなくなり、
結局は学生達自身に負担してもらいました。
「大会費用を負担し、スタッフとして働く。しかも、観客はスタッフより少ない」というコンテスト、
みなさんだったら「大失敗だ」と思いますか?
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私も、昨年までだったら、「大失敗のイベントだった」ということで頭が一杯だったでしょう。
事実、「コンテストを開催するときは、観客の数を記録しておくように。それが成功の一つの基準です」といい続けていましたし、会場でも「今日は何人来たかな」ということを気にしていました。
また、企業の方など、外部の方も「コンテストには何人ぐらい集まるのか」ということを、
真っ先に聞きます。そして、「270人ぐらい集まったこともあります」というと、
「それはすごい。」と感心してくれました。
でも、私はやっぱり「何かが違う」と感じていたのですが、その理由がようやく分かりました。
(こういう大事なことが分かる時というのは、本当に瞬間的なことで、しかも、偶然のように思える出来事が重なるのですね)
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やはり、「成功」と「成長」は違うものです。
ある人は、成功したことが理由で成長が止まります。
ある人は、失敗したことが理由で成長し始めます。
ある人は、成功したことが理由でさらに成長します。
ある人は、失敗したことが理由で成長が止まります。
私がドーナツで大切にしたいのは、「成長」であって「成功」ではありません。
例えば、運営資金について言えば、ドーナツが設立された瞬間から、いくつかの「人材紹介会社」や「日本語学校」から資金提供と合作の申し出がありました。北京の会社からもありました。おそらく中国で一番大きい語学学校からも、お話がありました。
しかし、それは天津の学生を「ビジネスの競争」に巻き込むことが確実だったので、全て、お断りしました。
そういうところと提携すれば「一時的な成功」を収めることはできたと思いますが、それは、学生の成長とは無縁だと私は考えたからです。
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現在、アジアで行われている「アジアサッカーチャンピオンリーグ」で、広州恒大というチームが躍進しています。
昨日は、日本のチャンピオンである柏レイソルを3-1で破りました。サッカーの専門家たちも、「広州恒大は、アジアの中でも上位に入るだろう」と言っています。つまり、「大成功するだろう」ということです。
でも、同時に、「広州恒大の成功=中国サッカーの成長」ではないという人もいて、私もその通りだと思います。
なぜなら、恒大の成功は、潤沢な資金を利用して外国人選手を集め、試合に勝ったらたくさんのボーナスを出す、というやり方が支えているからです。事実、昨日の3つの得点は、全て「3人の外国人選手」から生まれたものでした。
また、試合に勝つことでたくさんのお金を手にすることができる、というやり方は、
現在の選手のモチベーションを高めることには成功するかもしれませんが、若手の成長にはつながりません。
それは、「日本人みたいだな」という表現が「サッカーが下手な人」という意味だった頃の日本と同じで、
小さいときからサッカーに親しむ環境が整わないからです。
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ドーナツという天津市の日本語学習サークルを設立してから、もうすぐ3年になります。
その間、外部の人たちから「すばらしい」と言われるようなイベントも、何度か開催しました。
清華大学の有名な先生や国際交流基金の先生を天津に呼ぶことにも、「成功」しました。
でも、その間、ずっと「これが、天津の学生にとって一番良いことなんだろうか」という疑問が
消えませんでした。
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昨日のカラオケコンテストには、観客はほとんど集まらず、「失敗だった」と考える人のほうが一般的だということは、私にも分かります。
しかし、その会場にいるスタッフ・選手・選手の友達・審査員の方々が、「成長したのかどうか」ということを基準にするとしたら、私は、「成功だ」と言っていいと思います。
それは、「緊急ではないけれど重要なこと」を積み重ねてきた結果ですし、もし、同じスタッフ・同じ選手が、
来年度にもう一度カラオケコンテストを実施したら、ということを想像してみればすぐに分かります。
おそらく、今回の審査員の方々の殆どが、「このメンバーでもう一度やったら、もっと良い大会になる」と言ってくれるでしょう。
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ドーナツは、これからも「世間でもてはやされる成功」と「学生の成長」は違うということを、徹底して追及していきたいと思います。
もっと簡単に言えば、「成功=成長ではない」です。
4月21日(土)、第3回ドーナツ杯天津市外国語カラオケ大会が行われました。
中国人教師は1人も来場せず、また、観客は多くても15人ぐらいでスタッフと選手・審査員のほうが遥かに多く、
会長からも「大問題です。観客が来ません」という連絡が入ったぐらいです。
さらに、今大会の予算は、わずか200元。
マイクとスピーカーのレンタル料だけで300元というのですから、予算が足りなくなり、
結局は学生達自身に負担してもらいました。
「大会費用を負担し、スタッフとして働く。しかも、観客はスタッフより少ない」というコンテスト、
みなさんだったら「大失敗だ」と思いますか?
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私も、昨年までだったら、「大失敗のイベントだった」ということで頭が一杯だったでしょう。
事実、「コンテストを開催するときは、観客の数を記録しておくように。それが成功の一つの基準です」といい続けていましたし、会場でも「今日は何人来たかな」ということを気にしていました。
また、企業の方など、外部の方も「コンテストには何人ぐらい集まるのか」ということを、
真っ先に聞きます。そして、「270人ぐらい集まったこともあります」というと、
「それはすごい。」と感心してくれました。
でも、私はやっぱり「何かが違う」と感じていたのですが、その理由がようやく分かりました。
(こういう大事なことが分かる時というのは、本当に瞬間的なことで、しかも、偶然のように思える出来事が重なるのですね)
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やはり、「成功」と「成長」は違うものです。
ある人は、成功したことが理由で成長が止まります。
ある人は、失敗したことが理由で成長し始めます。
ある人は、成功したことが理由でさらに成長します。
ある人は、失敗したことが理由で成長が止まります。
私がドーナツで大切にしたいのは、「成長」であって「成功」ではありません。
例えば、運営資金について言えば、ドーナツが設立された瞬間から、いくつかの「人材紹介会社」や「日本語学校」から資金提供と合作の申し出がありました。北京の会社からもありました。おそらく中国で一番大きい語学学校からも、お話がありました。
しかし、それは天津の学生を「ビジネスの競争」に巻き込むことが確実だったので、全て、お断りしました。
そういうところと提携すれば「一時的な成功」を収めることはできたと思いますが、それは、学生の成長とは無縁だと私は考えたからです。
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現在、アジアで行われている「アジアサッカーチャンピオンリーグ」で、広州恒大というチームが躍進しています。
昨日は、日本のチャンピオンである柏レイソルを3-1で破りました。サッカーの専門家たちも、「広州恒大は、アジアの中でも上位に入るだろう」と言っています。つまり、「大成功するだろう」ということです。
でも、同時に、「広州恒大の成功=中国サッカーの成長」ではないという人もいて、私もその通りだと思います。
なぜなら、恒大の成功は、潤沢な資金を利用して外国人選手を集め、試合に勝ったらたくさんのボーナスを出す、というやり方が支えているからです。事実、昨日の3つの得点は、全て「3人の外国人選手」から生まれたものでした。
また、試合に勝つことでたくさんのお金を手にすることができる、というやり方は、
現在の選手のモチベーションを高めることには成功するかもしれませんが、若手の成長にはつながりません。
それは、「日本人みたいだな」という表現が「サッカーが下手な人」という意味だった頃の日本と同じで、
小さいときからサッカーに親しむ環境が整わないからです。
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ドーナツという天津市の日本語学習サークルを設立してから、もうすぐ3年になります。
その間、外部の人たちから「すばらしい」と言われるようなイベントも、何度か開催しました。
清華大学の有名な先生や国際交流基金の先生を天津に呼ぶことにも、「成功」しました。
でも、その間、ずっと「これが、天津の学生にとって一番良いことなんだろうか」という疑問が
消えませんでした。
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昨日のカラオケコンテストには、観客はほとんど集まらず、「失敗だった」と考える人のほうが一般的だということは、私にも分かります。
しかし、その会場にいるスタッフ・選手・選手の友達・審査員の方々が、「成長したのかどうか」ということを基準にするとしたら、私は、「成功だ」と言っていいと思います。
それは、「緊急ではないけれど重要なこと」を積み重ねてきた結果ですし、もし、同じスタッフ・同じ選手が、
来年度にもう一度カラオケコンテストを実施したら、ということを想像してみればすぐに分かります。
おそらく、今回の審査員の方々の殆どが、「このメンバーでもう一度やったら、もっと良い大会になる」と言ってくれるでしょう。
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ドーナツは、これからも「世間でもてはやされる成功」と「学生の成長」は違うということを、徹底して追及していきたいと思います。