先月
京都の老舗画廊・立体ギャラリー射手座より
閉廊の挨拶と最後の展覧会の案内が入った封書が届きました。
立体ギャラリー射手座は
京都の繁華街に位置しながらも
地下にあるため街の喧騒は遮断され
心静かに作品と接する事ができるスペースです。
学生の頃
日本画を専攻していた友人の個展に
訪れたのが始めての訪問でした。
その後
10数年前から仕事仲間だった友人が
運営を担当することになり
写真関係の作品展が多く開催されるようになりました。
Takayukiも1999年に個展をさせて頂きました。
ギャラリーの歴史は長く
1969年4月にオープン。
42年間の画廊運営を締めくくる
展覧会のタイトルは
“臨在の海”
とても意味深そうな言葉です。
先週
この最後の展覧会を訪れました。
展示内容は
菊の花のインスタレーションです。
花の数は1000本。
作品に対する感想の言葉はありません。
必要としないのかもしれません。
地下の暗い密室にて
どこまでも続く空間が広がっていました。
作者は
福島県いわき市出身。
被災された中での展示です。
被災者としての立場から
制作された作品のように見えますが
この作品展示は
7ヶ月前に決まっていたそうです。
立体ギャラリー射手座のラストショウは
その運営を閉じる今と時世とが共鳴し
鑑賞者に深く記憶される展示だったと思います。
この階段を下りる最後の機会です。
ぜひ、ご高覧下さい。
Yoshie
吉田重信展
“臨在の海”
2011年5月10日ー22日
立体ギャラリー射手座
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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