僕の子供の頃、特に低学年では授業中に発言した記憶があまりありません。授業と言えば、教師が教科書を読み、それについてその内容について教師が発問し子供たちが手を挙げ指名して答える、といった内容がほとんどでした。
手を挙げるのはいつも同じ子供たちで、教師は1番最初に手を上げた子を指名し、正解であればそれで授業を進め、間違いであれば教師が正しい答えを言って授業を進めていきました。改行改行手を上げない子たちは、それを聞いているだけでした。
そんな授業は、正直楽しいとは思えませんでした。授業は勉強だから楽しくないのは当たり前と思っていました。
たまに、挙手をし発表する事は、この上ない喜びでした。飛び上がるほど嬉しくて、家に帰り、祖父母に伝えたことを覚えています。しかしそれは、学期に一回あるかないかそのくらいの頻度だったように思います。
どの時代も、子供は発表したがるし、認めてもらいたがるのです。自己顕示欲でもあり、達成感や満足感、カタルシスを得られる場面が、授業中の発表だと思います。
教師になってからは、全員の後活躍させたい、全員の子を満足させたいと思い、授業中できるだけ多くの子を指名したいと思いました。そのために本やサークル学んだり、自分で工夫したりしてきました。
具体的な方法は後で述べますが、実際に1時間の中に、たくさんの子供を指名し、発表させ、活躍させる場を設けると、子供たちが生き生きと笑顔で発表し、満足感のある表情で授業を終えることができます。そして休み時間になると、教師のところに、授業楽しかった、またやりたい、今日は発表できて嬉しかった、等々言いにに来るのです。
では具体的に、たくさんの子たちを授業で発表させる方法を、いくつか紹介したいと思う。
国語なら、列読み、列指名があります。音読も発表です。順番に読ませ、褒めればいいのです。
列指名は、発問1つに対して、列の全員を前から順に指名するのです。全員言い終わるまでは、教師のコメントは言いません。教師がコメントしないから、全員が安心して発表できるのです。列指名は国語以外でも使えます、
算数なら、練習問題ができたら一問につき2人ずつ黒板に書かせます。8問あれば、16人が発表できます。この時、間違えていても、ドンマイと声を掛けたり、発表した事を褒めたりします、
理科の実験なら、班全員に役割を持たせます。発表も班の中でローテーションして言わせます。
社会なら、資料からわかった事をノートに箇条書きして全員に発表させます。黒板に書かせる方法です。
これらの方法で、全員発表が無理なら、次の授業時間に残る子を指すようにします。
1日最低1回は、子ども全員を指名し、活躍させること、これ授業のスキル基本のキですよ。