先日、帯広大谷短大主催のオープンカレッジ講座「十勝の森林と森のくらし」をオンラインで聞いた。講師は京都市出身の方で、名前は「日月 伸」氏であった。「日月」講師は、何と読む苗字だろう。タチモリと呼ぶそうで、石川県に多い苗字だという。全てではないが、苗字はその地名を冠している場合が多い。
例えば、先日“似内さん”という人にお会いした。珍しい名前であるので尋ねると、岩手県花巻市に多い名前だと言う。花巻市には、“似内”という地名がありアイヌ語が由来であった。
日高の平取町に、アイヌコタンである二風谷地区がある。人口400人弱の小さな地区であるが、人口の過半数をアイヌ人が占めており、北海道でアイヌ人の比率が最も高い地域とされている。
歴史学者の瀬川拓郎氏が、二風谷を「ニブタニ文化期」と呼ぶほどアイヌ文化が根付いているところである。この地区では、貝澤姓が一番多い苗字となっており、国会議員になった萱野茂氏は、貝澤家に生まれお姉さんの嫁ぎ先である萱野家の養子に入ったそうです。(萱野茂著「アイヌの碑」より)
明治8年、平民苗字必称義務令が制定され、すべての国民に苗字(名字・姓)を、名乗ることを義務付けた。この布告で初めて「平民」の語を戸籍に用いて、華族及び士族に属さない平民も「苗字」の使用を許可している。というよりも、平取町二風谷はアイヌコタンであるから、「貝澤」とか「二谷」、「平村」などの限られた苗字しか付けれなかったのかも知れない。
また、青森県に住んでいた時、“川守田”さんという十勝にある同じ高校だった方に巡り合ったが、青森県三戸町には「川守田」という地名があるので、そこが彼のルーツかも知れない。
「十勝の活性化を考える会」会員
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます