令和元年11月30日、秋篠宮殿下の誕生日の記者会見が行われた。殿下は、「人間も進化していかなければならない」と語っていた。確かに人口減少、地球温暖化のことを思うと、日本はいま歴史の転換点にあると思われ、殿下の言うように人間は進化していかなければならないと思う。
この進化のことであるが、人間は文明の発達によって退化していくのではないだろうか。なぜなら私は、脳出血の後遺症で車の運転が出来ず、いつもバスを利用しているが、乗客は高齢者で杖をついて歩く人が多い。車を利用するケースも多いからだろう。確かに車は便利であるが、脚力を低下させ、人間を退化させていくことになるのではないかと思う。
昔は車はなく自転車に乗るか、徒歩で移動し、そのために足も強くなり筋肉もついた。だから、人間の脚力が弱くなった理由は車を利用するからで、「文明病」のひとつと言えよう。
ところで、囲碁では「芝野虎丸」、将棋では「藤井壮太」など若い人たちが活躍し、年配の人たちが勝てなくなったのは、若い人たちが進化しているからだろう。その理由のひとつは、スマホなど文明の利器を使って精進しているからである。
囲碁では、昔の使われていた定石が、あまり使われなくなり、“定石も進化“している。時代が変われば、常識も変わっていく。
「十勝の活性化を考える会」会員
注) 常識
一般に学問的知識とは異なり,普通人が社会生活を営むためにもち,またもつべき意見,行動様式の総体をいう。
これは経験の集積からなることが多く,時代や場所や階層が異なれば通用しないものもあり,多分に相対的なものである。本来は,「共通 (一般) 感覚」の意。
アリストテレスは視,聴,触などの相異なる感覚を一つの対象に結びつけて意識させる「すべての感覚に共通な部分」をいった。
(出典: ブリタニカ国際大百科事典 )