「 ひとり 」
ぼくはひとりでいるのがすき。
先生は ともだちと あそびなさいと いうけれど、
ともだちは ぼくをいじめる。
おとうさんは 男のこなら つよくなれと いうけれど、
ぼくは けんかなんか したくない。
おかあさんは みんなと 仲良くしろと いうけれど、
ぼくはぼくだ みんなとちがう。
これは ぼくのて、
これはぼくのかお、
なまえはよしお。
あのこも よしお
でも おんなじなのは なまえだけ。
ぼくという にんげんは
ひとりしかいない。
ひとりでも ぼくは ひとりぽっちじゃない。
ぼくは とんぼと ともだち、
かぜと ともだち、
そらと ともだち、
ほしと ともだち、
浦島太郎も ぼくの ともだち。
ぼくの みる 夢を だれも 知らない。
みんなのじゃまを しなければ、
ひとりで いたって いいじゃないか。
ぼくを ほっといて くれ!
詩: 谷川俊太郎
最終行のぼくを ほっといて くれ! 力強い表現。
こんなに強く生きることは、難しいかも知れませんが
いつでも、このような強い意志を持つことが出来る…示してくれているようです。
「十勝の活性化を考える会」会員Ⅿ
谷川俊太郎さんがこんな詩を書いておられることを初めて知りました。 ありがとうございます。
この詩の投稿者「会員M」さんには、この子の身の回りの生活から表情まで見えているのですね。
素晴らしい感性と優しい心をお持ちだと思います。