十勝の活性化を考える会

     
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内憂外患

2021-10-13 05:00:00 | 投稿

       

日本はいま、内憂外患ではないだろうか。国内ではコロナの感染症対策、外患では米中とのイデオロギー対決である。

コロナ感染症の対策は当然であるが、問題は米中の対決であろう。資本主義のアメリカと共産主義の中国とは、水と油の関係で交わることはないだろう。日本の与野党のように合意できれば良いのだろうが、簡単ではないだろう。なぜかと言えば、経済力のみならず戦力でもお互いが衝突しているからである。世界経済の落込みや新型コロナの感染状況を見れば、両国が対決している場合ではないだろう。

ただ、最も心配しているのは、新型コロナ禍ではなく “地球温暖化である。専門家によると、この約100年で地球の平均気温は約1.5度も上昇し、このままで温室効果ガスの量が推移すれば、今後の100年でも2度前後が上昇する見込みもある。

2019年の9月、世界気象機関は、温室効果ガスの影響で世界の平均気温が過去5年間で最も暑くなるなど、その影響が加速していると発表した。2015年から2019年までの間に大気中に排出された二酸化炭素は、2015年までの5年間と比べて2割上昇しているという。

地球温暖化は、人間の手で押さえることは出来ないだろう。その理由は、台風やサイクロンを見れば分かるとおり、エネルギーがとても大きいからである。各所の森林火災や大雨は、地球を取り巻く偏西風の蛇行などが絡んでいるようであるが、温暖化抑止を粛々とやっていくほかないと思う。

北海道に台風が上陸するとか、25度以上にならないと言われる釧路市の気温が2017年の4月に30度になるとか、異常気象が多すぎる。2019年5月26日には、帯広市の最高気温が38.8度にもなった。2019年、環境活動家 グレタ・トゥーンベリさんが、気候変動による地球の危機訴え、国連で怒りの演説をしたことも理解できる。

先日、ある「会」の役員とエネルギーと人間の欲などについて、話す機会があった。彼は地球温暖化のことを思って約3キロの距離を車ではなく歩いて出勤するというがそれほどの効果はないだろう。なぜなら、我々の生活は、まだたくさん石油に依存しているからである。いずれ将来、ガソリン車から電気自動車などに替わると思うが、それまでにどのくらいの時間とお金を要するのだろう。

東京大学教授 石井菜穂子氏によれば、地球温暖化は人類の加速度的な経済発展が、食料生産のための森林伐採やインフラ開発などを通じて、これまで保たれてきた生態系を破壊しはじめたことに起因しているという。 だから、地球の生態系と

ぶつかり合う経済システムをいかに変革するかだという。今後、10年程度の短期間に、この経済システムを変革することが気象危機、すなわち人類の危機を回避するために急務だという。

この異常気象の原因は人間のみによって作ったものであり、われわれ人間は、アメリカや中国に見られるようなイデオロギーの対決ではなく、地球温暖化を食い止めることが最優先課題であると思っている。

地球温暖化は、貧困層や社会的弱者が最も影響を受ける。コロナウイルスにはワクチンがあるが、地球温暖化に効くワクチンはない。気温が少しでも上昇すれば、それは我々の健康と将来を危うくするし、逆に少しでも低く抑えれば、より安全で健康な生活に近づくことができるかも知れない。そろそろ人類は、今までとは異なる価値観で生きなければならないと思っている。

「十勝の活性化を考える会」会員

 

 


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