人間の本質は、欲望・理性・社会性(自利利他)だという。人類の歴史を振り返ると“戦争”が絶えなかったが、戦争はこの人間の本質に絡んでいると思っている。
第二次世界大戦(1939年~1945年)後の戦争には、思い出すだけでも朝鮮戦争(1948年)、ベトナム戦争(1965年~1975年)、イラン・イラク戦争(1980年~1988年)、湾岸戦争(1990年~1991年)、アフガニスタン戦争などがあり、現在はロシア軍のウクライナへの軍事侵攻やミャンマーの軍と民衆の内戦などがある。
戦争が、人間の本質で引き起こされるとは困ったものだが、以上のとおり人間の歴史に戦争が起きなかった時代はない。動物を見ていると弱肉強食で人間自体も動物であるから、戦争は起こっても不思議でないのである。知人が外国に行くと、いつ殺されるか分からないという。それだけ日本は、治安が良いということだろう。日本に生まれてきて良かったと思っている。
ところで、世界で2千万部も売れてベストセラーになっている著書『サピエンス全史』を書いたハラリ氏は、人間はますます個人主義化し“戦争と競争の時代”に突入し、10年後の世界は予想できないと語っていた。ロシア軍のウクライナ侵攻、中国の世界制覇、民族間の争いなど、世界はいま戦争や内戦の危機にあるといっても過言ではない。
そして、自由の国アメリカでは2組に1組が離婚し、国の最小単位である家族の崩壊がはじまっている。家庭の崩壊は、自由に伴う個人主義化が原因だろう。共産主義国家で離婚率が高いロシアでは、その理由がアルコールと失業率の高さだという。
自由であるということは何にもまして大切なことであるが、現代では公共心がなくなるにつれて、個人中心主義の自由が問題になっている。公共心とは、公共のために尽くそうとする心である。人間は何事も着眼大局で物事を考え、かたよらずバランス感覚を持つことが大切だと思っている。
“不確実性の時代”の本を書いたガルブレイス(1908年~2006年)と言えば、「豊かな社会」や「新産業国家」などの著作で有名なアメリカの経済学者であるが、100年も経過すると資本主義と共産主義が合体したものになっていると言っていた。
「十勝の活性化を考える会」会員
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