勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

「Around the World in a Day」 PRINCE

2016-05-01 04:46:42 | 音楽
少し古い話題になるが、プリンスが亡くなった。
最近は、少なくとも、日本では、すっかり話題になることもなかったので、あまりに突然のことで、すごくびっくりした。

個人的にプリンスは、一時期、大好きなアーチストの一人だったわけだが、そのきっかけになったのが、このアルバムである。

世間的には、前作の「Purple Rain」の大ヒットで広く認識されていたわけであるが、個人的には、この「Purple Rain」には、あまり興味がひかれなかった。タイトル曲には、それなりに感じるものがあったのだが、それ以外の曲が、あまりに「売れることを意識して作りました」という意図がミエミエな感じがしたのだのだが、世間的には大ヒットしたわけであるが、その「Purple Rain」がまだ大ヒット中に発表されたのが、この「Around the World in a Day」 である。
このアルバムの発表のおかげで、まだまだ勢いのあった「Purple Rain」が、急に失速することになり、他人事ながら、商売が下手だなぁ、と思ったものである。

さて、肝心のこの「Around the World in a Day」の内容であるが、前作と打って変わった音楽性で、プリンスのボーカルがなければ、とても同じアーチストの作品とは思えないくらいである。しかも、前作のタイトル曲のようなキラーチェーンこそないものの、どの楽曲もハイレベルな出来で、個人的には、一時期、このアルバムを聴きまくっていた記憶がある。
ただ、そんな日々も長くは続かなかった。
なぜならば、当時としても信じられないハイスピードで、プリンスが次のアルバムを発表することになったからである。

訃報、キース・エマーソン

2016-03-12 01:27:44 | 音楽
(本文と写真との間には、何の関係もありませんし、何の意味もありません)

キース・エマーソンが亡くなったらしい。
拳銃自殺だという話もある。

思えば、今年は、デビット・ボウイに始まり、モーリス・ホワイトやグレン・フライなど、まだ2016年の4分の1も終わってないのに、ロック界の大物と言われる人の訃報が多いような気がする。

キース・エマーソンといえば、エマーソン・レイク&パーマー(EL&P)での活躍で有名だが、シンセサイザーをいち早く取り入れ、ロックの世界では、それの第一人者と認識されているように思われる。
個人的にも、EL&Pの「タルカス」なんかは、この一曲の中に、鍵盤楽器の使い方のすべてがあると思っているし、「展覧会の絵」なんかは、ライブ会場での盛り上がりをレコードの中に収めることができた最も優れた例だと思っている。
確かに、電子楽器の開発初期での仕事であり、今、これらの演奏を聴くと、はっきり言ってイモという印象を持ってしまうのだが、そういうことを差し引いて考えるならば、彼の業績は、すごく偉大なものだと思う。

ザ・ビートルズ 1+

2015-12-26 05:30:02 | 音楽
英米などでチャートの一位を記録した曲ばかりを集めたビートルズのベスト盤。
ちなみに、私の知る限り、このアルバムが発売されるのは、今回が3回目。
最初の発売時は、ビートルズのベストと言うことで話題になったが、2回目は、単なるリマスターだったので、それほど話題にはならなかった。

で、3回目の今回は、映像付きということで、それなりに盛り上がっているようだ。

しかしながら、その盛り上がり方は、どちらかと言うと賛否両論のうち否定的なものが多いようだ。

曰く、
今回の目玉であるはずの映像に目新しいものがないというのだ。
つまりは、ビートルズの熱心なファンならば、いずれも、すでに何らかの形で手にしているものばかりだというのだ。
で、こういうファンが、ネット上では不平を口にするものだから、どちらかと言うと否定的なものになってしまうのだろう。

ちなみに、それほど熱心でない、私のようなファンは、断片的には見たことはあっても、曲を通して見るのははじめての映像があったりするので、それなりに楽しめたりする。

クリストファー・クロス 「Another Page」

2015-12-22 05:39:28 | 音楽
初めて購入した音楽は、クリストファー・クロスの「Another Page」。
当時は、当然CDなんてものはなく、レコードが主流だったのだが、購入したのはカセットテープ。
というのは、このアルバム発表直前に大ヒットした「ニューヨークシティ・セレナーデ」が、レコードには収録されていなくて、カセットのみ収録されていたから。

初めて買ったと言うこともあり、かなり熱心に聴いていて、最終的には、テープが伸びてしまった記憶がある。

ジャケットの美しさもさることながら、収録されている曲も、「ニューヨークシティ・セレナーデ」以外にも「オールライト」など、けっこういい曲があった。

このクリストファー・クロスの場合、このアルバムのあと、あまりパッとしないイメージがあるが、けっこう良質なアルバムを出しているので、興味があれば、聴いてみてほしい。

Mike Oldfield 「The Studio Albums, 1992-2003」

2015-05-05 04:15:51 | 音楽
1992年から2003年までに発表されたマイク・オールドフィールドのスタジオ作を集めたBOX作。
全8枚組ながら、その半分の4枚は「チューブラー・ベルズ」関係の作品。
彼にとって「チューブラー・ベルズ」というのが重要な作品だというのは理解できるが、これだけ派生の作品をバンバン出し続けるのはどうなんだろう。

「Best of Foreigner 4 & More」

2015-02-28 03:36:06 | 音楽
フォリナーの代表作である「4」収録の楽曲を中心に演奏されたライブ盤。
「4」の時代に比べてボーカリストが変わっているが、声質が酷似しているせいか、あまり違和感は感じられない。

「4」収録曲以外にも、彼らの代表曲といわれているものも、当然のように収録されていて、それなりに納得のいく内容ではある。

「May J. W BEST -Original & Covers-」

2015-01-31 01:20:01 | 音楽
昨年、もっともブレイクした歌手であるMay,Jのベスト盤である。
って言うか、ブレイクして間もないのだから、それほどのヒット曲がわけがないわけで、それでベスト盤というのはどうなんだろう、と思う。
正直、ベスト盤を出すタイミングとしては、あまりに早すぎると思う。
まぁ、レコード会社の営業的な戦略として、このタイミングで出すのが、もっともセールスをあげると考えたのだろうが、つまりは、彼女の歌手としての人気のピークは今だと考えたわけで、それは逆に言えば、May.jというアーチストに、今後は期待していないと考えているということであり、なんか、それはそれで、ちょっとあんまりなんじゃないか、と思ってしまう。

さて、肝心のアルバムの内容であるが、かなりお寒いものだと言わざる得ない。
ブレイクして間もないためヒット曲の収録が少ないのは仕方ないとはいえ、それ以外の曲も、どうも彼女の個性を活かしきれていないような気がする。
そう考えると、彼女がここまでヒットに恵まれず下積みの苦労を経験せざるえなかったのは、キチンと彼女の才能というか特性を掴みきれず、それを活かせなかった取り巻きの連中の責任なんじゃないか、と思ってしまう。


「Do They Know It's Christmas?」 Band Aid 30

2014-12-30 09:52:51 | 音楽
バンド・エイドって、これで4回目の結成になるんだ。
今回のも含めて3回までは記憶しているけど、残りの1回がまったく記憶にない。

個人的な思い入れもあるけど、やはり最初のバージョンが一番よかったりする。

ただ、こうやって純粋に音楽を楽しむ分にはいいけど、その趣旨がチャリティということになると、こういう形は、どうなんだろうな、と思う。

チャリティって、本当はもっと草の根的に、ひそかに継続的にやるべきもので、こういうイベント的に一時的にパッと盛り上がって終わるというのは、どうも賛成しかねる。

「永遠」 ピンク・フロイド

2014-12-08 22:48:55 | 音楽
あのピンク・フロイド、20年ぶりの新作。


ピンク・フロイドに参加したメンバーのうち、ごく初期のリーダー、シド・バレットもリチャード・ライトも、もうこの世にいない。
全盛期を支えたロジャー・ウォータースは、彼の脱退やその後のイザゴザの関係で、フロイドの名前で発売されるアルバムに参加することはないだろう。
それだのに、ピンク・フロイド名義でアルバムが発表されることは、やはりファンとしては感慨深いものがあるし、おそらく、これが正真正銘のピンク・フロイドのラスト・アルバムになるだろう。

では、このアルバムは、あのフロイドのラスト・アルバムにふさわしいだけの内容をもったものになっているのか。

正直、内容的には、正直、かつてのフロイドの音楽が与えてくれた感動には程遠いものがある。
ほとんどの曲がインストだし、メロディも、それほどいいとは思えない。
はっきり言って、そう頻繁に聞きたいな、と思うような内容ではない。
フロイドに興味のない人にとっては、はっきりいって、駄作とすぐに判断されるような内容だと思う。

しかし、ファンとしては、なかなか興味深いものがあるアルバムではある。

このアルバムは、生前のリチャード・ライトが残したセッションに手を加えたものであるらしい。
それだけに、やたらと音は、リチャード・ライトのキーボードの音が、前面に出ていたりする。
そして、それが故に、メロディはそうでもないのに、音楽としては、しっかりピンク・フロイドらしいものになっていたりして、改めて、ピンク・フロイドというバンドの中で、リチャード・ライトの果たしていた役割が大きかったことを実感させられる。

思えば、シド・バレッドがいなくなった直後のフロイドで、もっとも高い音楽性を持っていたのは、彼だったんじゃないか、と思う。
それは、大ヒットアルバム「原子心母」のB面に収められた各メンバーのソロ作の中で、もっとも充実した内容の楽曲を発表したのが彼だったことから想像できる。
しかし、その後の彼は、あえて中心メンバーとなることをせず、一メンバーの一演奏者になることを選択した。
結果、バンドは、ロジャー・ウォーターズを中心に活動を続け、70年代を代表するモンスターセールスを記録するバンドとなったのある。

このアルバムを聴いていると、もしリチャード・ライトを中心としたバンドとして、フロイドが活動を続けていたらどうなっていたんだろう、想像するだけで楽しくなってくる。


「THE BEST “Blue"」 Kalafina

2014-08-15 06:15:00 | 音楽
NHKの「歴史秘話ヒストリア」の主題歌が聴きたくて購入したCD。
この「歴史秘話ヒストリア」は、歴史好きの私としては、非常に不満な番組である。
まず、アナウンサーの語りや芝居があまりにわざとらしすぎる。
さらに、内容的にも、最近の歴女といわれる女性の歴史好きをターゲットにしているのはわかるが、ソフトというか薄っぺら過ぎる。
「歴史秘話」というからには、もっとマイナーな話を取り上げればいいのに、その内容が、あまりにメジャーすぎる。
そして何より、この番組の主題歌の壮大さ、華麗さに比べ、あまりに内容が薄っぺらだから、面白くないという思いが、ますます強くなる。

さて、肝心のCDの内容だが、これがけっこういい。
「歴史秘話ヒストリア」の主題歌やエンディングテーマあたりがハイライトだが、ベスト盤だけに、それ以外にもいい曲は、数多く入っている。

このKalafinaというグループは、正直、よく知らないのだが、歌の上手い3人組の女性グループらしく、その歌っている歌は、わりと正統的なポップスの歌が多いように思う。
普通、こうなると、下手をすると女学生のコーラスグループみたいな感じになってしまいがちだが、そうなっていないところが、さすがである。

「ロング・ラン」 イーグルス

2014-07-03 00:45:12 | 音楽
ロック史上、最も有名、かつ彼らの最高傑作である「ホテル・カリフォルニア」の次に出たアルバム。
結果論ではあるが、前作の「ホテル・カリフォルニア」を上回るアルバムを制作するなんてことは不可能なわけで、そういう意味では、前作は彼らの到達地点であり、この段階でイーグルスのロック・バンドとしての役割は終わっていたわけである。
そんなわけだから、このアルバムの出来は、どうしても「ホテル・カリフォルニア」と比較されてしまう運命にあり、世間の評価も、決して芳しいものではないし、個人的にも、その純粋な音楽的な完成度は、駄作といっていいレベルのものだとは思う。
ただ、個人的には、その内容に興味深いものを感じもする。
はっきりいって、このアルバム全体に漂っている雰囲気は、脱力感ややる気のなさであったりするわけで、おそらく、メンバーは前作のプレッシャーを感じながらアルバム制作をしていたのあろうが、途中で、前作がその到着点であり、それを乗り越える、もしくは匹敵するものを作るなんてことは不可能だということに気付いたんだと思う。
それだけに、前作の出来からくる世間の期待感に対する彼らなりの開き直りでダラーと制作してみました感のあるこのアルバムは、なかなか興味深い出来のアルバムではあると思う。

「7」 ソフト・マシーン

2014-06-26 00:18:19 | 音楽
ジャズが好きで、ひとりで黙々と楽器を練習してきたけれど、誰かと音楽が楽しみたくて、知人の紹介でバンドに参加させてもらったのはいいけれど、何を間違ったのか、このバンドがロック・バンドだった。
でも、このロック・バンドのメンバーが誰も音楽的な主導権を握ろうとしない奴らばかりだったので、みんなが言いなりなのをいいことに、好き勝手にみんなにジャズを強要してやっていたら、できあがった音楽は、どう聴いてもジャズなのに、意外とこいつらロック魂失ってないぞ、という、そんな感じのアルバムです。