勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

内閣不信任案

2011-05-30 21:16:01 | 社会
今週、自民党と公明党が菅内閣への不信任決議案を提出するかどうかが注目されている。
不信任決議案が可決される可能性は低いと思うのだが、もし提出されたならば、可決されるにしろ否決されるにしろ、なかなか興味深いことだな、と思う。

もし可決されたならば、内閣は総辞職するか国会を解散させなければいけないわけだが、被災地の東北は選挙どころじゃないだろうし、何より一票の格差が違憲とされている今の状況での総選挙はありえないだろう。となれば、内閣総辞職しか選択肢はないわけで、そうなれば、今の何も考えていない菅さんが退陣となり、今の国会の各党の議員数から、民主党の誰かに首がすげ変えるだけだが、誰が総理になろうと、少なくとも今の総理よりは期待が持てるのではないか、と思う。
そして否決されたならば、今のところこの可能性が高いのだが、仮にも不信任の否決、つまり国会で信任した内閣に対して、倒閣の動きはできなくなるだろう。そうなれば、今の民主党内での菅おろしの動きはできなくなるわけで、今の震災後の国難の状況で内部闘争している状況はなくなるわけで、少なくとも、民主党は、一致団結してこの事態に立ち向かわなくてはいけなくなるわけだ。

どちらにしろ、今よりは少しはマシだと思う。

「ロッド・スチュワート」

2011-05-28 04:53:46 | 音楽
今やすっかりアメリカン・スタンダードを歌うオヤジというイメージがあるロッド・スチュワートだが、そんな彼が86年に発表した起死回生のアルバム。
このアルバムまでのロッドは、その派手なルックスにふさわしい商業主義的な、あまり面白みの無いアルバムを作っていた。もちろん、それらのアルバムもヒットしたのだが、もともとの彼はソウルフルなボーカルを聴かすものだっただけに、そんな彼を知るファンとしては、少し寂しい感じがあった。
そんな彼が発表した、本当に久々にソウルフルなボーカルを堪能できるアルバムである。

アルバム前半はアップテンポな曲が続くが、これらの曲で聴かせるロッドのボーカルの力強さは、それまでの近年に無かったものだし、何より、アルバム後半のバラードで聴かせるボーカルは、まさに感涙ものである。

「落日燃ゆ」 城山三郎

2011-05-24 23:13:15 | 書籍
太平洋戦争の東京裁判において、唯一の文民A級戦犯として絞首刑となった広田弘毅の生涯を追った作品。
この本を読む限り広田弘毅という人は、「物来順応」で「自ら計らわぬ」生き方をした人物で、確かに、あの戦争へと至る過程において総理大臣や外相を歴任した人物であるが、総じて「平和・国際協調」を推し進めようとした人物であり、決して、他のA級戦犯のように、積極的に戦争への道へと日本を推し進めていった人物ではなく、むしろ、その逆の人物であるといえる。
これだけの善人としか言いようのない人物が、有罪となり絞首刑とされたところにあの東京裁判が、いかに戦勝国の報復裁判でありいい加減なものであったのかが明白なものになると言える。

この本に描かれたのはある程度は真実であり、広田弘毅は本当は絞首刑なんかになるような人物ではなかったのだろう。しかし、ここまでの完璧な善人の存在というのは、あまりに出来すぎた話で、実際は、ここまでの人であるとは思えない。
そういう意味で、この本は、真実を伝えているというよりも、広田弘毅の提灯持ち小説という感じがしないではない。
しかし、その時代背景である、日本が戦争へと突き進んでいく過程のある側面は、よくわかると思う。


5/22の「江~姫たちの戦国」

2011-05-24 22:41:00 | Weblog
「江~姫たちの戦国」がイマイチ面白くない。
その時代背景や史実の主人公の持つ素材といったものはすごく興味深いものがあるはずなのに、今のところ、その素材や時代背景を上手く活かしきれていない印象がある。
特に、ここ数回の展開は、いかにも女性作家による恋愛物という感じで、そういう意味では、あの茶々が秀吉を張り飛ばしたシーンなんかはよくできていると思うし、そういう恋愛物を期待する向きにはいいのだろうが、かつてのように大河ドラマといえば重厚な時代劇を連想する人たちにとっては、どうも物足りないんじゃないだろうか。

正直、今の感じだと、これから関が原や大阪の役という日本歴史上最も重要な場面を向かえても、この傾向は変わりそうに無い。このまま見続けるべきか否か、真剣に悩む。

Led Zeppelin II

2011-05-18 21:09:01 | 音楽
69年発表のレッド・ツェッペリンの2nd。
シーンに与えた衝撃度という点ではファーストに軍配が挙がるのだろうが、ツェッペリンの代表曲のひとつである「胸いっぱいの愛を」が収めてあるせいか、現在における知名度はこちらに軍配が挙がる。

個人的にツェッペリンは好きなバンドなのだが、実は、このアルバムに対する評価は、あまり高くない。
根本的にブルースがあまり得意でなく、そういう意味で、このアルバムのようにブルース臭の高いアルバムは、好んで聴こうと言う気がしないのだ。
しかし、「胸いっぱいの愛を」はやはり名曲だと思うし、当時の彼らの勢いというものは感じられるアルバムではある。

「ゴールデン☆ベスト」 SUGAR

2011-05-17 21:54:56 | 音楽
「ウエディング・ベル」のヒットで知られるシュガーのベスト盤。
その「ウエディング・ベル」の歌詞やメンバーのキャラから、わりとコミック・バンド的な扱いやイメージを持たれがちだが、当時としてはわりと新しいことをやっていたグループで、また一発屋的なイメージもあるが、こうしてベスト盤で彼女らの曲をあらためて聞いてみると、わりといい曲があったりして、決して音楽的にレベルの低いグループというわけではないと思う。

彼女らの魅力は、何といってもそのコーラスの美しさで、これは一級品といってもいいと思う。
それと、これはあくまで個人的な見解だが、妙にエロチックなものを感じさせてくれるところがあって、実は、結構好きだったりする。

児玉清さん、亡くなる

2011-05-17 21:49:12 | Weblog
「アタック25」の司会で有名だった児玉清さんが亡くなった。
ここ数年は、博多華丸の物まねで有名だったイメージもあるが、少なくとも長い期間にわたって日曜お昼の顔だったことは間違いない。

いささか失礼な発言だが、最近になって「アタック25」を長期にわたって休むようになった頃から、このことは予想できたので、新たに驚きはないが、しかし、やはり残念ではある。

謹んでご冥福をお祈りしたい。

「翔ぶが如く」 司馬遼太郎

2011-05-16 21:40:36 | 書籍
「征韓論」による大久保利通と西郷隆盛の対立から西南戦争までを中心に、西南戦争直後の大久保利通の暗殺まで描いた小説。
以前、この小説を原作とした大河ドラマがあったが、その大河ドラマでは描かれた幕末は、小説では描かれていない。

この小説は、文庫本で全10巻の大作である。ひっとすると、司馬遼太郎の作品としては、最大の分量になるのではないだろうか。それだけの分量がありながら、描かれた時代は、明治6年から10年までの僅か4年間ほどでしかない。それだけに、話はあちこちに飛んだり、様々な話の本筋には関係の無い情報が盛り込まれていたりするのだが、それでいて、キチンと話を纏め上げ、話内容に破綻を生まないのは、さすが国民的作家・司馬遼太郎といったところだろうか。

個人的には、征韓論に敗れて西郷隆盛が下野したということや西南戦争という歴史的事実は知っていたが、その歴史的な意味はあまり知らなかったのだが、それがこの小説を読めば、よくわかる。

全体的に、はずれの少ない司馬遼太郎の作品だけに、それなりの満足のいく内容だとは思うが、何か物足りない感じがあったことも否めない。
それは、大久保利通と西郷隆盛の二人の友情と対立という観点からの描写が少ないからだと思う。

和風二段弁当(キングサーモンハラミ)

2011-05-15 21:02:20 | Weblog
以前は「おにぎりのローソン、弁当のセブンイレブン」といわれていた。
ローソンは、他のコンビニに比べ、いい米を使っているような印象があって、そのせいか、おにぎりに関しては、数多いコンビニの中でもローソンが一番だと思う。しかし、コンビニ弁当に関してだけ言えば、米の美味しさはローソンに劣るものの、種類の豊富さや質の高さは、セブンイレブンがローソンを圧倒していたように思う。

しかし、最近のローソンは、少し事情が違っているように思う。
種類の豊富こそセブンイレブンに適わないものの、ここしばらくで新たに投入されているローソンの新弁当は、けっこう美味しいものが多い、と思う。

そんな中で、個人的にお勧めなのは、和風二段弁当(キングサーモンハラミ)である。
偉そうな名前をつけていても、要はシャケ弁当なのだが、その肝心なシャケが、とにかくおいしい。
脂ののりかたがちょうどいい感じで、既に定評のあるおいしいお米との相性もバッチリである。
願わくば、もう少し栄養のバランスを考えて、野菜類ももっと入れてほしい気もするが、コンビニ弁当にそれを求めるのは、少し贅沢すぎるかもしれない。

「乾坤の夢」 津本陽

2011-05-15 08:52:02 | 書籍
関が原の合戦から大阪の役までを徳川家康を中心に描いた小説。
その時代背景自体は、日本歴史上、もっともエキサイティングな時代だけに、本来ならば話として面白くならないわけがないのだが、この本に関しては、本当につまらない。正直、小説としては読むのが苦痛であるとさえいえる。

多くの文献を漁り、膨大な情報量が詰め込んである。その歴史の裏話の量としては、他の歴史小説を明らかに圧倒している。しかし、それがために、話の進め方に無理が出ているし、人物が描けなくなっている。
歴史的に大きな事件を取り扱っているだけに、読者としてその大まかな話の筋や結論を知っているだけに、何とか読みきることができたが、そうでないのならば、話の筋すら把握できないのではないだろうか。

歴史の資料文献として読むぶんにはいいが、小説として読むにはどうなんだろう、と思う。

「野生の証明」

2011-05-14 21:50:03 | DVD(映画)
後に、当時としては飛びぬけた人気を獲得し、日本映画界が生んだ久々の大人気アイドルといっていい存在となった薬師丸ひろ子のデビュー作として有名な作品である。
ちなみに主演は、日本映画史上最大の俳優の一人である、あの高倉健である。
デビュー作にしてその高倉健と共演し、互角に存在感を見るものに与えている薬師丸ひろ子は、その後を活躍を知っているせいかもしれないが、やはり、只者ではない、と思わせる。

肝心の作品のほうであるが、はっきり言って、物語の設定はリアリティはないし、ストーリーは破綻しているし、面白げな題材が提供されているのに、ほったらかしのままにしてあったりする。
しかし、役者は一流どころを揃えてあるし、アクションやセットには金がかかっているし、今見ても、それなりに楽しめる作品に仕上がっているとは思う。

角川映画としては、初期の頃の作品である。
「犬神家の一族」といいこの作品といい、この頃の角川映画には、日本映画を変えてやるんだ、という熱意や情熱みたいなものが画面全体に溢れていて、結構、面白いと思う。

上原美優さん、亡くなる

2011-05-12 22:16:35 | Weblog
タレントの上原美優さんが亡くなった。

よくバラエティ番組などで見かける彼女は、明るく元気で、何より、その性格のよさそうな言動で、割と好感の持てる感じだっただけに、非常に残念である。

何でも、自殺だったようだ。
あのTVで我々に見せてくれた明るい姿から、彼女にどんな悩みがあったのかは窺い知ることはできないが、わずか24歳と言う人生は、自らピリオドを打つには、あまりに早すぎるという感じがする。

今となっては、心からご冥福をお祈りしたい。

東日本大震災!

2011-05-12 22:02:12 | 社会
実は入院した経験がないのだが、聞くところによると、外科の入院病棟というのは、内科のそれに比べ、妙に明るい雰囲気らしい。それは、外科という性格上、身体のどこかが痛かったり苦しかったりはするのだろうけど、基本的には、日々、回復に向かっているからで、少なくとも、精神的に、将来に希望が持てるかららしい。

あの地震から2ヶ月が過ぎる。
ちょっと不謹慎かもしれないが、地震発生直後は、甚大な被害であるのは理解していたつもりだが、GW過ぎくらいには、状況は少しは落ち着いているのではないか、と思っていた。たかだか2ヶ月くらいで、あれだけの状況がどれくらい復旧・復興するかは疑問だし、そんなに甘い状況じゃないのはわかっていたつもりだが、少なくとも、復旧・復興のビジョンくらいは明示されていて、被災地の人たちも、苦しいながらも、それなりの未来を思い描けるんじゃないのかな、と思っていた。そして、復旧・復興のビジョンさえ見えれば、ちょうど、外科の入院患者の方のように、苦しい日々も何とか堪えてがんばれるものじゃないか、と思っていた。

しかし、どうも現状は、そうでないらしい。
原発の問題もそうだけど、何より、遅々としてまとまらない復旧・復興計画の状況は、いたずらに被災された方に、新たなる苦痛を与えているように思えてならない。

正直、民主党政権には、「がんばってくれ」という言葉より「いい加減にしろ!」という言葉を投げかけたい気分だ。