80年発表の松田優作主演の映画。
この作品の演技において、松田優作は名優の称号を手にしたといっても過言ではない。
とにかく、この映画で見せる優作の狂気に満ちた演技は、唯一無比のものであり、彼以外にこのような演技を成し遂げられる役者は、おそらくいないであろう。
そんな優作の演技以外にも、殺害されるシーンでの小林麻美の美しさや、列車内の室田日出夫の演技など、見どころはそれなりにある。
ただ、内容が少し難解というか、やりたいことはわかるのだが、上手く消化できていない印象がある。
戦場カメラマンとして数々の戦場で凄惨な場面に出会うことにより、その精神を狂わせてしまった伊達邦彦を描くことにより、単に戦争の悲惨さを描くのではなく、戦争という異常な状況が人間の精神に及ぼす影響を描くことによる、ある意味、よくできたテーマの反戦映画ということはわからいではないのだが、ちょっとわかりづらいような、と思う。
特に、その傾向が顕著なのが、いろいろと語られることの多いラストシーンである。
日本映画史上、指折りの難解なラストシーンといわれるあの場面は、これだけいろいろと語られて、いまだにこれといった定説的な解釈が出てこないということは、単に観客にやりたいことが伝えきれていないという、作り手の未熟さの表れであろう。
この作品の演技において、松田優作は名優の称号を手にしたといっても過言ではない。
とにかく、この映画で見せる優作の狂気に満ちた演技は、唯一無比のものであり、彼以外にこのような演技を成し遂げられる役者は、おそらくいないであろう。
そんな優作の演技以外にも、殺害されるシーンでの小林麻美の美しさや、列車内の室田日出夫の演技など、見どころはそれなりにある。
ただ、内容が少し難解というか、やりたいことはわかるのだが、上手く消化できていない印象がある。
戦場カメラマンとして数々の戦場で凄惨な場面に出会うことにより、その精神を狂わせてしまった伊達邦彦を描くことにより、単に戦争の悲惨さを描くのではなく、戦争という異常な状況が人間の精神に及ぼす影響を描くことによる、ある意味、よくできたテーマの反戦映画ということはわからいではないのだが、ちょっとわかりづらいような、と思う。
特に、その傾向が顕著なのが、いろいろと語られることの多いラストシーンである。
日本映画史上、指折りの難解なラストシーンといわれるあの場面は、これだけいろいろと語られて、いまだにこれといった定説的な解釈が出てこないということは、単に観客にやりたいことが伝えきれていないという、作り手の未熟さの表れであろう。