勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

NOVELA SPECIAL BOX

2013-12-01 02:05:27 | 音楽
この時代に、あのNOVELAのBOXがでるらしい。
恐ろしいことである。

NOVELAといえば、はっきりいって一般的な知名度や人気はない。
ただ、日本のプログレ・バンドとしては、それなりに評価されているし、また、その活動内容から一部のアニメ・ファンには認識されているらしい。また、そのルックスから、ビジュアル系バンドの元祖みたいな捉え方をする人もいる。

個人的には、どちらかといえば好きなバンドであるが、日本のプログレ・バンドとしては、やはり四人囃子なんかに比べれば、はるかにレベルが違うといわざるえない。

しかし、このNOVELAも含むNEXUSというキング・レコードのレーベルは、日本のプログレ専門のレーベルとしてはすごく有名だけど、そのジャケットから何から何まで、いかにもプログレしてます、みたいなイメージがあって、そのへんのわざとらしさが何とかならないものかな、とは思う。

ピンク・フロイド 「対」

2013-10-15 01:02:59 | 音楽
ピンク・フロイドのオリジナル・アルバムとしてはラストになる作品。
正直、70年代の彼らの巨大なその存在からすると、けっして納得のいく作品というわけではない。

まず、ジャケットがイマイチである。
今まで、「このジャケットの意味するところは何だろう?」と考えさせるジャケットは多かったが、「このジャケットに何の意味があるのだろう?」と考えさせるジャケットは、おそらく、彼らのアルバムでは、これが最初である。
また、その音楽的な内容も、個々にいい曲はあるのだが、全体的に、これが、あのピンク・フロイドを名乗るバンドの楽曲かと思えるような意味の無い軽い曲があったりする。

はっきりいって、これであのフロイドが終わりというのは、すごく残念である。

ジェネシス 「Platinum Collection」

2013-10-05 19:28:33 | 音楽
いわゆるプログレ5大バンドといえば、キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、イエス、EL&P、そしてこのジェネシスであるが、この中にあって、ジェネシスの評価は他のバンドに比べ一段下がる。中には、ジェネシスのかわりにカンなんかを5大バンドにいれる評論家なんかいたりするくらいである。
それは、80年代にプログレらしからぬポップな楽曲でヒットを飛ばしたということもあるのだろうが、少なくともプログレ全盛期の70年代においては、確かにジェネシスの人気は、他のバンドに比べて数段落ちるものであったと言わざる得ないものだったのは確かである。

「Heart Song」 クリス・ハート

2013-08-25 09:30:00 | 音楽
アマゾンのレビューを見る限り、その評価はすっごくいい。
でも、個人的には、そうかぁ?と思ってしまう。

クリス・ハートは、正直、歌は上手い。
収録されている楽曲も、J-POPの名曲ばかりだ。
はっきりいって、これだけのいい素材をそろえているのだから、それなりに素晴らしいアルバムになるというのは、簡単に予想が付く。
おそらく、このアルバムを絶賛する人は、この予想を思い込んで聴いているだけか、ちゃんとした評価能力に欠けている人なんじゃないか、と思う。
冷静に聴けば、さほどいい出来のアルバムではない。

はっきりいって、このアルバムの失敗は、ひとえにプロデューサーにその責任が大である、と思う。
クリス・ハートの歌の上手さは、正直、認めざるえない。カラオケの採点機なんかでは、かなりの高得点を獲得できるだろう。
しかし、その歌の上手さは、モータウン・ソウル系の歌の上手さであって、日本の楽曲に合うような歌い方ではない。
つまりは、彼の歌い方がスマートすぎるのである。

良くも悪くも、日本語で歌を歌うと、どうしても演歌調の感じになってしまう。
洋楽を日本語でカバーするような楽曲がよくあるが、そういう場合に原曲とカバー曲を聴き比べてみればよくわかるが、日本語の持つ語感は、どうしても演歌的なイメージをその楽曲に与えてしまうことになる。
それだけに、その日本語の楽曲を、より感動的に歌おうとするならば、こぶしやしゃくりといった、演歌的な技法が少なからず必要になってくる。
僕は、そう思っている。

それに対し、クリス・ハートの歌い方には、そういう演歌的な要素が、一切無い。
おまけに、選ばれている楽曲は、そういう技法を求めるような楽曲ばかりだ。
はっきりいって、これでいいモノができるなんて考えるのが間違いである。

クリス・ハートじしんは、それなりに優れた素材だと思う。
できれば、英語なんかで歌わせれば、もしくは、日本語でも、もっと彼の歌い方にあった楽曲を選べば、それなりにいいモノは出来るんじゃないか。

次回作に期待したい。



「Evening of Yes Music Plus」 アンダーソン,ブラッフォード,ウェイクマン&ハウ

2013-08-01 05:01:33 | 音楽
ファンとしてはありがたいのだが、今もってその発表の必然性に疑問を持たざる得ないライブ・アルバム。なんせ、ベースがトニー・レヴィンではなく、その代役のジェフ・バーリンが演奏しているライブを音源としてるだけに、その想いは、より一層である。
だが、内容的には満足のいくもので、特に代表曲のオンパレードといった2枚目の充実びりはすばらしく、特に、「危機」が収録されていることは、このアルバムを評価するのに非常に大きな意味を持つ。なんせ、ビル・ブラッフォードがこの楽曲を演奏しているライブ音源は、これが初めてなのである。
他の曲も、長尺の曲ばかりだけに収録曲数という点では少ないが、新旧織り交ぜての代表曲ばかりで、非常に聴き応えがあるものになっている。

ただ、その2枚目の充実振りに比べ、1枚目の内容は、やはりイマイチだと言わざる得ない。
それが彼らのライブでの定番とはいえ、各メンバーのソロは、あまり面白みを感じさせない。

キング・クリムゾン 「Beat」

2013-07-19 03:58:50 | 音楽
キング・クリムゾンのアルバムの中では、数少ない駄作のひとつ。
いわゆる80年代のクリムゾンの2枚目にあたる作品で、この80年代のクリムゾンは、当時こそ評価はイマイチだったのだが、後になって再評価されて、特に一枚目の「Discipline」なんかは、発表当時はボロカスだったのに、今となっては名盤と呼ばれていたりするわけだが、この2枚目である「Beat」だけは、全く持ってそういう再評価されるような気配も無く、今もっても駄作と言われ続けている。

中には興味深い曲もあるにはあるのだが、全体的な印象は、前作の「Discipline」からのアウトテイク臭みたいな感じで、このアルバム単独での面白みに欠ける。

矢沢永吉 「ALL TIME BEST ALBUM」

2013-07-10 06:13:04 | 音楽
私は、自他共に認めるロックファンである。
それだけに、主に聴いている音楽はロックなのであるが、もちろん、それだけというわけではなく、他の音楽も聴く。
他の音楽も聴くから、ロック以外のものもそれなりに話はすることができるし、その手の音楽、たとえば、最近の流行りではEXILEなんかの音楽を聴いている人なんかとも音楽の話をすることはあるのだが、決まって、そういう人は、こちらのホームグランドであるロックのフィールドに立ち入って話をする人は、まったくといってほどいない。

ただ、矢沢永吉のファンというのは困ったもので、彼らが矢沢永吉の音楽を語るとき、それは多分にロックのフィールドに立ち入って語っていることが多い。
正直、彼の音楽は、一見、ロックぽく聞こえるが、私のようなロックファンからすると、必ずしもロックといえるようなものではなく、それだけに、彼のファンが、ロックのフィールドで話をしていただくのは、かなり違和感を感じている。

矢沢永吉といえば、一般的には、日本のロックの大御所的存在で、キャリアも長いし、そのファンは、ある意味、狂信的ともいえるほどのものがある。
それだけに、彼のソロキャリアの全体から選曲されたこのベストアルバムは、かなりセールスを記録しているらしい。
彼の本当のファンとしては、すでに入手している楽曲ばかりであるとは思うが、何せ矢沢のファンの矢沢に対する気持ちは、何か狂信的なものがあるし、とりあえずは、購入してしまうだろうし、また、私のような、彼にあまり興味の無い人間も、とりあえずベストなのだから、と購入してしまう人は多いだろう。
それだけに、このアルバムが、それなりにセールスを記録しているのは、別段、さほど驚くことではない。

さて、実際にこのアルバムを聞いてみて思うことは、それなりのキャリアもあるし、いい曲も結構あるのだが、やはり、彼の音楽は、ロックではないということを再認識したことである。
時代時代でそれなりに変化もしているようだが、一貫して言えることは、彼の音楽には、かなり演歌的な要素があるということである。

「THE NEXT DAY」 デビット・ボウイ

2013-03-29 01:49:48 | 音楽
デビット・ボウイ、10年ぶりの新作。
正直、まだやってたんかい、という印象である。

さて、このアルバム、純粋に音楽だけを聴くと、それほどのものでもない。
けっしてツマラナイ内容ではないが、10年間待たされて納得のいくほどの内容ではない。強いて言うならば、かろうじて合格点はクリアしているか、という印象である。
ただ、もう70歳前後になるはずのデビット・ボウイが、このタイミングで、これだけのものを作り上げたという点に、このアルバムの意味がある。
ジャケットにもそういう意味合いを持たせているのか、かつての名盤「ヒーローズ」を下敷きに、スクエアな白地にアルバムタイトルをかぶせたジャケットといい、中をめくると老いたボウイの顔が出てくるという仕掛けといい、老いて肉体と感性で全盛期の自分にチャレンジするという、彼の姿勢が感じられる。
(余談だが、アマゾンで初めてこのジャケットを見たときには、まだ発売前ということで、ちゃんとしたジャケットの写真が入手できなくて、とりあえずのごまかしでこれを使っているのかと思ってしまった。)



「ハートビート・シティ」 カーズ

2013-03-03 06:52:28 | 音楽
そのバンド名から、デトロイト出身かと思いきや、ボストン出身で、その音楽性はといえば、アメリカでもっともイギリスらしい街といわれるボストン出身らしく、非常に英国的なポップセンスを持ったものになっている、という、何ともひねくれた性格のバンド、カーズの、このアルバムは、間違いなく最高傑作。

このアルバムが発表されたのは84年で、ちょうどMTV全盛期ということもあって、このアルバムからシングルカットされた「ユー・マイト・シンク」が、確か、第一回のMTVの大賞を獲得していたと思う。
このアルバムからは、その「ユー・マイト・シンク」以外にも「ドライブ」や「マジック」といった曲が大ヒット曲を記録しているし、タイトル曲にいたっては、彼らしいひねくれた性格を上手くPOPに処理したものになっていて、アルバム全体の出来としては、かなりハイレベルなものになっているではないか。


「5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET 」 リトル・フィート

2013-02-27 05:44:35 | 音楽
昔、あの渋谷陽一が、このバンドの「ディキシー・チキン」を70年代ロックが誇る名盤であるなどとのたまっておって、その言葉に騙されてアルバムを購入したことがある。
しかし、どうも私個人の趣味には合わず、すぐに処分してしまった記憶がある。
このバンドの場合、日本の国民的なバンドのサザン・オール・スターズも彼らのファンだったりするし、多くのミュージシャンの尊敬を集めているという事実があるだけに、それなりに優れた音楽をやっているのだろうが、アメリカ臭がきついと言うか、サザンロック臭がかなり濃厚なので、それに興味の無い私のような人間には、全く持って、面白いとは思えない。

「バラッズ&ブルーズ」 ゲイリー・ムーア

2013-02-17 14:36:08 | 音楽
今年の2月に亡くなったゲイリー・ムーアのベスト盤。

ゲイリー・ムーアというアーチストにはブルースというイメージがあり、あまりブルースが得意じゃない私としては、まったく興味がなかった。ただ、友人にゲイリー・ムーアの大ファンの奴がいて、今回の死去をきっかけに、彼に薦められて聴いてみたアルバムである。

聴いてみた感想は、これならブルースの苦手な私でも楽しめる。
正直、愛聴するほどには趣味と異なるが、それなりに楽しめそうである。

「3 Hearts in the Happy Ending Machine」 ダリル・ホール

2013-02-15 03:43:30 | 音楽
ここ日本においては、あのZARDが盗作したということで、一部の音楽ファンの間で有名なアルバム。(「Dreamtime」とZARDの「負けないで」のイントロがまったく一緒。)
個人的には、発売当時に購入し、その頃は、けっこう聴き狂っていた記憶がある。
あまりダリル・ホールというアーチストには興味もないし、それだけに詳しくも無いのだが、聞きかじった知識でいうなら、あのキング・クリムゾンのロバート・フリップやピーター・ガブリエルなんかとも親交があったりして、かなり音楽の趣向としてはひねくれたものを持っていそうな感じなのだが、少なくともホール&オーツの作品やこの作品を聴く限りは、そういったひねくれた感性といったものは感じられず、非常によくできたPOPなアルバムだという印象がある。

このアルバムに収めれている楽曲は、ホール&オーツのそれに比べ、多少、黒っぽさが薄く、そういう点では、ひょっとすると、ホール&オーツにくらべ日本人向きかもしれないな、とは思う。
ただ、黒っぽさが薄いとはいえ、その本質的な部分は、あまりホール&オーツと変わらないし、そもそもホール&オーツじたいが、彼のソロプロジェクトみたいなものだけに、商業的には、ホール&オーツの作品として制作したほうがもっと成功したんじゃないか、と思う。

FOREIGNER 「Original Album Series」

2013-02-14 03:14:44 | 音楽
産業ロックを代表するバンドのひとつ、フォリナーの1stから5stまでをまとめたBOX。

フォリナーといえば、そのごく初期に、あのキング・クリムゾンで名盤「クリムゾン・キングの宮殿」を作り上げた際の音楽的なリーダーだったイアン・マクドナルドが在籍していたのだが、そのイメージでこのバンドに接すると、えらいしっぺ返しをくらう。

フォリナーというバンド自体は、このアルバムに収録されている5st以降も活動はしているのだが、彼らが面白い活動をしていたのはここまでで、そういう意味では、このBOXだけあれば、それで充分だといえる。

「Original Album Classics」 Daryl Hall and John Oates

2013-02-13 03:26:20 | 音楽
80年代指折りのヒットメーカーであるホール&オーツのBOX。
このBOXに収めれている作品は、ちょうど彼らがヒット曲を放ち始めた頃から大ヒットメーカーとして定着し始める頃までの作品群で、ある意味、もっとも上り調子で勢いのあった頃の作品群であるといえる。
そういうセットが、2,000円足らずで手に入るのだから、ある意味、確かにお買い得ではあるのだが、個人的には、ホール&オーツというアーチストには、そこまでの価値を見出していないというか、単に、当時大ヒットした一連の作品だけを聴ければ充分だと思っているので、こんなオリジナルアルバムで楽しむよりも、ベスト盤一枚で充分だと思っている。