かなり以前の大河ドラマの原作となった作品。
世界遺産となった奥州平泉を作り上げた奥州藤原氏の始まりと終わりを描いている。
ちなみに、その奥州藤原氏の始まりと言うのは、前九年の役と後三年の役で、終わりというのは、源頼朝による奥州合戦である。
作者の高橋克彦と言う人は、今の東北に住んでいて、非常に東北びいきな人のようで、この作品にも、そういう傾向はよくでている。
特に、前九年の役に関しては、それまで奥州を支配していた安部氏が源氏によって滅ぼされる戦なのだが、資料としてキチンとした物がほとんど存在しないという事情もあって、そのぶん、作者の想像で物語を作り上げる余白が多々存在することになるのだが、それをいいことに、安部氏を滅ぼす源氏がまったくの悪役として描かれている。
それだけに、キチンとした史実はともかくとして、その史実が発生した事情なんかをこの本で理解しようとするのは、かなり無理がある話だとは思うのだが、まぁ、それなりに辻褄は合っている。
正直、この長い物語の中盤まで、後三年の役までは、かなり面白く読めた。
しかしながら、後半の奥州合戦にいたる部分は、そういう作者の東北びいきの部分が、かなり強引に感じられる部分があって、ちょっとなぁ、という思いがしないではない。
世界遺産となった奥州平泉を作り上げた奥州藤原氏の始まりと終わりを描いている。
ちなみに、その奥州藤原氏の始まりと言うのは、前九年の役と後三年の役で、終わりというのは、源頼朝による奥州合戦である。
作者の高橋克彦と言う人は、今の東北に住んでいて、非常に東北びいきな人のようで、この作品にも、そういう傾向はよくでている。
特に、前九年の役に関しては、それまで奥州を支配していた安部氏が源氏によって滅ぼされる戦なのだが、資料としてキチンとした物がほとんど存在しないという事情もあって、そのぶん、作者の想像で物語を作り上げる余白が多々存在することになるのだが、それをいいことに、安部氏を滅ぼす源氏がまったくの悪役として描かれている。
それだけに、キチンとした史実はともかくとして、その史実が発生した事情なんかをこの本で理解しようとするのは、かなり無理がある話だとは思うのだが、まぁ、それなりに辻褄は合っている。
正直、この長い物語の中盤まで、後三年の役までは、かなり面白く読めた。
しかしながら、後半の奥州合戦にいたる部分は、そういう作者の東北びいきの部分が、かなり強引に感じられる部分があって、ちょっとなぁ、という思いがしないではない。