入院中はもっぱら読書ですごしました。読んだ本は、ムッソリーニ、ワルシャワ蜂起1944、トロツキー、スターリンです。スターリンは昨日下巻の残りを読み終えました。
スターリンはソビエトの恐ろしい親玉だと思っている方が多いと思いますが、それ以外のムッソリーニ、トロツキーは誰だがわからない。ワルシャワ蜂起とは知らない方も多いと思います。ちと日本人にとってはなじみの薄い方や事柄というのはあります。
まず、ムッソリーニは第二次世界大戦の時に日独伊三国同盟を結んでいた時のイタリアの独裁者でファシストの創始者といえる人物です。ただ、大戦中イタリア軍は負け続けたので、ムッソリーニの影は薄いのですが、元社会主義者だとかジャーナリストの能力が高かったとか、演説もなかなかのものだったなどなど、初めて知ることばかりでした。
また、イタリアはその当時は王国だったので王様がいたのですが、ムッソリーニは王の信頼を受けて政権を樹立して徐々に独裁者になっていったことも知りました。ファシストというとイメージが悪いのですが、人物としてはなかなか興味深い人物でした。
ワルシャワ蜂起は第二次世界大戦のヨーロッパの戦いについて知っている人ではないと、なんのことだがわからないと思いますが、ポーランドがドイツとソビエトに分割占領されて亡命政府がイギリスにできたのですが、以降ポーランドに残った軍人たちが地下で国内軍を編成していました。独ソ戦が始まりドイツ軍が負けてきてソビエト軍がワルシャワまで迫った時に、ワルシャワの地下に潜んでいた国内軍がドイツ軍に対して蜂起したのでした。
しかしソビエト軍はワルシャワ近郊まで迫っていたにもかかわらず、蜂起したポーランド軍を助けようとしなかったため、ポーランド国内軍はドイツ軍に降伏することとなました。その後ポーランドはソビエト軍に解放されますが、イギリスに亡命していた政府が復活することなく、ソビエトの傀儡政権が造られることとなったのでした。その一部始終を連合軍側、ドイツ側、ソビエト側、ポーランド側から詳細に表された本になっています。大戦中のアメリカ、イギリス、ソビエトの政治的な駆け引きも含めて知ることができるないようになっています。
トロツキーは共産主義者について興味のある人は知っている人物だと思いますが、なんとなく過去の人物で歴史の中に埋もれていく人という感じがします。しかし、ロシア革命時のトロツキーの活躍はたいしたものだなと思いますが、トロツキーに対しては好きになるか嫌いになるか両極端になりそうな感じがします。
それだけ個性が強いというかあくの強い人間だったようですし、自信が強すぎて人を小馬鹿にするようなところもあったようで、一国を支配するだけの器量があったとは言えません。しかし、スターリンから徹底的に嫌われて暗殺されたことからも、トロツキーの影響力の大きさをあらわしているように思えます。
スターリンはスターリン本人の伝記というよりも、スターリンを取り巻くソビエトの政権中枢に位置していた人たちもあわせて描くことによって、スターリンの支配していたソビエトの時代を表した作品です。ソビエトが崩壊して当時の資料が公開されてきたことによって書くことができた本といえます。
一番印象的なのが、ソビエトというと長時間に会議を行って、ベールにつつまれた密談の中でスターリンの鶴の一声で物事が決められるという感じがしていたのが、長時間にわたる宴会の席で物事が決まっていくという、なんともまか不思議な世界だったようで、ソビエト政府の内情というのがとんでもない状態だったのを知ってビックリしたのでした。スターリンを見直した感じもありますし、ますます恐ろしくなった感じもありますし、とにかく興味に尽きない本でした。
いずれの本もその背景となる時代についての知識を多少持っていないと、本の中で書かれていることが、世界の中でどのような位置づけにあるのかが理解できないので、ちょっと理解しにくい点もあるかもしれませんが、なかなか面白い本ばかりでした。
スターリンはソビエトの恐ろしい親玉だと思っている方が多いと思いますが、それ以外のムッソリーニ、トロツキーは誰だがわからない。ワルシャワ蜂起とは知らない方も多いと思います。ちと日本人にとってはなじみの薄い方や事柄というのはあります。
まず、ムッソリーニは第二次世界大戦の時に日独伊三国同盟を結んでいた時のイタリアの独裁者でファシストの創始者といえる人物です。ただ、大戦中イタリア軍は負け続けたので、ムッソリーニの影は薄いのですが、元社会主義者だとかジャーナリストの能力が高かったとか、演説もなかなかのものだったなどなど、初めて知ることばかりでした。
また、イタリアはその当時は王国だったので王様がいたのですが、ムッソリーニは王の信頼を受けて政権を樹立して徐々に独裁者になっていったことも知りました。ファシストというとイメージが悪いのですが、人物としてはなかなか興味深い人物でした。
ワルシャワ蜂起は第二次世界大戦のヨーロッパの戦いについて知っている人ではないと、なんのことだがわからないと思いますが、ポーランドがドイツとソビエトに分割占領されて亡命政府がイギリスにできたのですが、以降ポーランドに残った軍人たちが地下で国内軍を編成していました。独ソ戦が始まりドイツ軍が負けてきてソビエト軍がワルシャワまで迫った時に、ワルシャワの地下に潜んでいた国内軍がドイツ軍に対して蜂起したのでした。
しかしソビエト軍はワルシャワ近郊まで迫っていたにもかかわらず、蜂起したポーランド軍を助けようとしなかったため、ポーランド国内軍はドイツ軍に降伏することとなました。その後ポーランドはソビエト軍に解放されますが、イギリスに亡命していた政府が復活することなく、ソビエトの傀儡政権が造られることとなったのでした。その一部始終を連合軍側、ドイツ側、ソビエト側、ポーランド側から詳細に表された本になっています。大戦中のアメリカ、イギリス、ソビエトの政治的な駆け引きも含めて知ることができるないようになっています。
トロツキーは共産主義者について興味のある人は知っている人物だと思いますが、なんとなく過去の人物で歴史の中に埋もれていく人という感じがします。しかし、ロシア革命時のトロツキーの活躍はたいしたものだなと思いますが、トロツキーに対しては好きになるか嫌いになるか両極端になりそうな感じがします。
それだけ個性が強いというかあくの強い人間だったようですし、自信が強すぎて人を小馬鹿にするようなところもあったようで、一国を支配するだけの器量があったとは言えません。しかし、スターリンから徹底的に嫌われて暗殺されたことからも、トロツキーの影響力の大きさをあらわしているように思えます。
スターリンはスターリン本人の伝記というよりも、スターリンを取り巻くソビエトの政権中枢に位置していた人たちもあわせて描くことによって、スターリンの支配していたソビエトの時代を表した作品です。ソビエトが崩壊して当時の資料が公開されてきたことによって書くことができた本といえます。
一番印象的なのが、ソビエトというと長時間に会議を行って、ベールにつつまれた密談の中でスターリンの鶴の一声で物事が決められるという感じがしていたのが、長時間にわたる宴会の席で物事が決まっていくという、なんともまか不思議な世界だったようで、ソビエト政府の内情というのがとんでもない状態だったのを知ってビックリしたのでした。スターリンを見直した感じもありますし、ますます恐ろしくなった感じもありますし、とにかく興味に尽きない本でした。
いずれの本もその背景となる時代についての知識を多少持っていないと、本の中で書かれていることが、世界の中でどのような位置づけにあるのかが理解できないので、ちょっと理解しにくい点もあるかもしれませんが、なかなか面白い本ばかりでした。