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創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

32年前の広報さっぽろ マスコミ初取材

2017年10月20日 | 山三 三ツ屋染舗について

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。 

用事があり座敷の物入れを整理していると見覚えのある

1985年(昭和60年)度版2月号の広報さっぽろが出て来ました。

今から32年前のものです。この広報さっぽろがマスコミの初取材でした。

広報さっぽろ1985年度版2月号

昭和59年12月に店舗を建替えて間もなく、三代目区民を探しているとの事で

取材を受ける事になりました。

1985年(昭和60年)度版2月号 取材記事 

記事の中で母から現在地で店に来たのが大正12年でしたが、その前は菊水の

大門通りで店を開いていたと母より聞いていました。

この記事を見ると一寸気恥ずかしいですが、三年間の修行の後にこちらに帰って

着て二年弱で店も建て替えて必死だった事を思い出しました。

郷土史 豊平地区の140年 

郷土史 豊平地区の140年 (1997年発刊)の中に当店の記述が有りました。

大正7年当時の街並み

大正7年当時の街並みの統計の中に染物屋の記載があり、どこの店かなと

中を見ると当店がありました。

大正7年当時の街並みと平成9年現在の地図(豊平橋付近) 

大正7年当時の街並みと平成9年現在の地図(豊平3条7丁目付近)

豊平3条7丁目で開業していた事は母も知らない事でした。

これで当店の創業は大正12年から5年遡り大正7年になりましたが、もう1~2年早いかもしれませんが

現在調査する術が無い為に大正7年創業となっています。

祖父、父、自分で三代目であると思っていましたが良く話を聞いて見ると祖父が昭和31年に亡くなった後

店を取り仕切っていたのは、祖母でその後、父が後を継ぎその後、私に引き継がれて現在に至っています。

当家としては三代目ですが、店主としては4代目ということになります。

後少しで100年になります。


着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

 〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

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昔話(人騒がせな人)4

2015年10月27日 | 山三 三ツ屋染舗について

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

もうかれこれ20年以上前のことですが

とある資材商から取引先の地方のクリーニング店より喪服の丸洗いの依頼を受けました。

クリーニング店が着物の丸洗いが自店では処理しきれない為に当店のような専門店に

外注に出される事は良くある事です。クリーニング店でも、タック(ふだ)を付けてありました、

さらしに、タック(ふだ)を付け木綿糸で着物に縫い付けて止めてありました。

丸洗いをして仕上げをして資材商に納品しました。

翌日資材商から、クリーニング店から、

留袖を丸洗いに出したら、喪服になって戻ってきたので、留袖を返して欲しい」とのクレームでした。

当店も受付時に伝票を書き入れ即座に当店の札付けをした事と何より御社で付けたタックがあったので、

間違い無い事を主張しましたが、聞き入れてくれませんでした。

クリーニング店の顧客も「結婚式に喪服を着ていくはずがない、必ず留袖を着た」と主張しました。

左側 留袖 右側 喪服 

ご存知の様に喪服は喪装用の衣服で生地は関東は羽二重関西は縮緬の生地を使用している事が多いです、

黒の色無地、両袖と両胸と背中に5ツの紋が入っています。

留袖は既婚女性の正式礼装で無地裾模様に染め抜きの5ツ紋が用いられいます。

江戸褄模様も同じ意味に用いられます。黒地の物を黒留袖、黒以外の地色の物を色留袖と言います。

資材商と話をしていても拉致があかないので、直接クリーニング店と電話で話をしました。

クリーニング店はお客様の御家に伺い、留袖を確かにもらって来たと言っていました。

当店に来た時はたとう紙に入った状態でいただきました。

受付でたとう紙を開き喪服と確認した時に身八つ口にさらしに札をホチキスで止め

木綿糸で縫い付けあったので、「この札を付けてのは、どなたですか?」と尋ねるとクリーニング店は

「自分が付けた」とおしゃいました。

「もし御社のおしゃる留袖であったなら、当店で御社の付けた札を付け替えた事になりますよ」と言うと

「留袖は何処にいったのでしょうか?」と大変困惑されていました。

「わかりませんが、もう一度顧客に伺い箪笥の中を見せてもらって確認して下さい」と言い電話を切りました。

 

数日後、クリーニング店より連絡が有り顧客の箪笥より留袖が見つかった事の連絡がありました。

クリーニング店のお話によると、顧客の方がたとう紙に入れた状態の喪服を留袖と思い込み、

クリーニング店に喪服を渡しました。クリーニング店もたとう紙を開けずに留袖と思い込み喪服を

自店に持ち込み中身の確認せずに札を付け資材商に渡した事をお話していただきました。

結論から言うと品物を良く確認する事を約束していただきましたが、以後この資材商より

丸洗いが来ることはありませんでした。

全く人騒がせな人でした。

 

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昔話(人騒がせな人)3

2015年10月09日 | 山三 三ツ屋染舗について

皆様こんにちは 

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

今から10年以上も前の話ですが、

朝一番に取引先の呉服店から電話が有りました。

前日呉服店の社長は晩酌中に取引先の顧客から電話があり、仕立て上がった喪服の紋が

はげたとクレームの電話が入ったそうです。顧客の方は、普段からこの呉服店の社長を

人前で罵倒する事も多いとお聞きしていました。社長は、自分は現在晩酌中なので酔っている事と

電話なので要領を得ない事を罵倒されながら顧客に伝え電話を切り、翌朝一番で顧客の所に出向き、

喪服を当店に持って来てくれました。この喪服の紋入れと湯のしの加工は当店で行いました。

その後に顧客の方の取引先の仕立て屋さんに依頼されたそうです。

この仕立て屋さんは一流百貨店のお仕立てをされているそうです。

顧客さんの言い分は自分の仕立て屋は百貨店の仕事をしている方なので間違いはないと

主張していたそうです。

当店は紋入れは、信頼のおける紋屋に外注していますしもし何か問題がある時は必ず電話がきます。

頭の中は?????こんな感じでした。

 

喪服の背紋  (古い話なので画像はありませんイメージ画です。)

実物を見ると背中の紋が確かに剥げかかっていました。

喪服石持紋入れ(表地)

喪服の石持 紋入れ(裏地)

喪服の紋は石持(こくもち)と言って白く抜けて部分に上絵(うわえ)を書いていきます。

手書い、印刷、スタンプの3通りの技法がありますが、どれも裏は白いままです。

上絵は染料や墨やインクを使用しますが、入れ替えの場合元に入っている染料やインクが抜けない場合にのみ

胡粉と言う顔料を使用します。この場合は経時劣化で剥がれる可能性が有りますが、

今回は新反に紋入れをしている為にそれは考えられませんでした。

喪服の背紋と胸紋

喪服仕立て上がり背紋と胸紋 掛け衿にある白い丸いは衿肩空きの中の隠れた背紋の位置

禿げた背紋の背縫いを解き裏を見ると真っ黒でした。

これを見て全てが分かりました。

長襦袢の衿肩空き 衿肩空きと紋の関係のわかりやすい画像

柄で分かりづらいですが筆のお尻の先が背紋の位置 

 

この百貨店の仕事をしている仕立て屋が衿肩空きを断ち損なった為に

衿肩空きの中に紋を入れ隠蔽し背紋を紋屋に頼み胡粉にて書いた為に

その紋が摩擦で禿げた事で自らが断ち損なった事の悪事が暴露 しました。

呉服屋の社長に仕立て屋の断ち損なった事を説明しました。

呉服屋の社長は顧客に説明して、顧客が仕立て屋に連絡した所

「すいませんでした」の一言だったそうです。

呉服屋の社長と当店は濡れ衣を着せられ嫌な思いをしました。

この仕立て屋も断ち損なった時点で顧客に素直に謝罪した後に

この措置を顧客に許可をもらい行えば何ら問題は無かったと思います。

昔から紋屋の抜き損ないと仕立て屋の断ち損ないは弁償すると相場は決まっています。

家内も仕立て屋なので、仕立て屋の苦労は分かっているつもりです。

仕立て屋さんが納期が迫り当店に駆け込ん来る事もこの三十数年に何十回もありました。

同じ着物で食べている職業として味方をしてあげたいですが、これはいけません。

人は誰でも失敗はします、それが過失であれば許してあげれても、故意は許せません。

昔から「悪い事をしたらお天道様が見ているよ」と言われ育ったのでまさにそうだと思いました。

まさに「天網恢恢疎にして漏らさず」だな~と思います。

その後この仕立て屋さんの話は聞くことはありません。

まったく人騒がせな話でした。

 

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昔話(人騒がせな人)2

2014年01月16日 | 山三 三ツ屋染舗について

皆様こんにちは 

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

着物に使用している生地巾の主流が現在は鯨尺の一尺(約38cm)ですが

かつては九寸三分(約35cm)が主流でした。長さは三丈(約12m)です。

これは昔の人の身長が150cmが大体の基準です。裄(袖幅と肩幅)が

ちょうど良い巾でした。その後九寸五分になり次に九寸八分なり

現在は一尺が主流です。平均身長も伸び丈は13,5mです。 

NHKの朝ドラの主演の杏さんは身長が高く、裄も長い為、袖巾に共布で

足しているので仕立ての方も大変な作業と人ごとですが思います。


これは、私の修行時代に両親が体験した事です。

他店で湯のし済みの着物の巾が足りずに九寸五分まで出した欲しいとの依頼だったそうです。

測ると九寸三分でしたが湯のしに出す前は呉服店は九寸五分あったと主張していたそうです。

当店の湯のしの機械を何度の掛けたり

湯のし機

伸子張り

伸子張りをしたりしてあらゆる手を尽くして出たのがどれだけ頑張っても

九寸四分が限界だったそうです。

その後、母が知恵を絞り出して、仕立て屋さんに背ぶせ布を付けて縫い代にして

一分出す知恵を授けて、事なきにいたったそうです。

全く人騒がせな、呉服店です。

これも今から考えると、裄の長い方に巾の狭い着物を販売した事を

下請け先の加工店に責任転嫁させた事が考えられます。

皆様も着物をご購入の際は、自分のサイズを確認してくださいね。

特に身長160cm以上の方は生地巾が鯨尺の一尺(38cm)以上の

物をお選びいただく事強くお勧めいたします。

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昔話(人騒がせな話)1

2014年01月13日 | 山三 三ツ屋染舗について

皆様こんにちは 

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

三十年近く前の話ですが、当時は呉服業界もとても賑わっていました。

あるお店から、八掛(裾廻し)を3枚ベージュ色に染めて欲しいとの依頼があり

3枚を染めて納品した所、見本の色と違うので、染直して欲しいと言うので

色抜きをして再度、染直し納品をした所、再度のクレームが来ましたので、

同じ色に3枚共に染まっているので、これ以上染める事が出来ない事を説明しました。

当店としてはなぜ二度もクレームが来るのか理解不能でした。

よくよく話を聞いてみると、色留袖の比翼を共色で作りたいとの、

お客様の希望に対して、仕立て屋さんが八掛3枚で丈が足りるのので

在庫の八掛3枚を染替えして使おうとした所、微妙に色が違うので

二度もクレームを言って来た事が判明しました。おまけに納期が迫り

数日後に納品出来なければ、色留袖がキャンセルになると真っ青になっていたそうです。

乗りかかった船なので、最後までなんとかしようと考え

まず、比翼の新反を大至急手配してもらい、京都に外注する事も時間的には

厳しく比翼生地(羽二重)はとても染めムラが出やすく無理でした。

染元でも、とても難しい作業です。ましたや当店の釜は小さく、比翼生地

一反を染める事は不可能でしたが、ハットひらめきました、そうだ家には

大きな釜はある事に気付きました、お風呂です。

お風呂にお湯を張り追い焚きしながら比翼を染めました、染め難が出ない様

細心の注意を払いながら染めました。

上手く染まり、納品をして無事、終わりました。

後日談で問題の色留袖、無事お客様に納品出来た事を聞きました。

全く人騒がせな仕立て屋だと少し腹が立ちました。

製造段階で同じロットの生地を使用しないと、色の違いでクリームになる事は染め屋としては常識です。

きものは、製造、加工、その後のアフターフォロー等たくさんの流通の人たちや職人さんの手を通ってきます、

我々専門店はお客様の良きアドバイザーで有り続けたいと考え、日々の精進を続けています。

 

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