皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!
以前、下ろしたてのパンツに血液(生理)が付着して、自分で塩素系漂白剤入りのしみ抜き剤を
スプレーしてから、洗濯した所、見事に脱色した所で当店に相談にいらっしゃいました。
脱色の画像はありません。血液はまだ、若干残っていましたし、脱色もムラに抜けていました。
色掛けか全体黒染めどちらかの加工で直す事メリットとデメリットと加工代をお知らせすると
どちらも行なわない事になりました。なぜ塩素系のしみ抜き剤を使用して理由をお聞きすると
白地のTシャツの衿元の汚れを落とす、しみ抜き用のスプレー剤で綺麗になったので、
パンツに付着した血液に噴霧したとの事でした。血液しみが付いた時点でご相談いただければ
綺麗に除去出来る事をお伝えしてました。
前置きが長くなりましたが、デニムパンツに血液(生理)が付着して、
しみ抜きをして欲しいとのご依頼です

デニムパンツ

デニムパンツ 品質表示
綿70%ポリエステル22%レーヨン7%ポリウレタンン1%で
漂白剤の使用はお避け下さいとなっています。


デニムパンツ 血液しみ
三か所の血液しみがあります。
しみ抜きで水処理をしても血液が凝固して落ちなかったので、蛋白分解酵素を
付着して2~30分放置して落としました。その後水洗いをしました。


デニムパンツ しみ抜き後
血液のしみは綺麗に除去できました。
蛋白分解酵素は一般的なドラッグストアなどでは入手しずらいですが、
洗濯用洗剤や胃腸薬にも蛋白分解酵素は入っています。
そもそもしみ抜きで酵素剤を使用するきっかけになった事ですが
大正14年に発行された『京染の秘訣』(高橋新六著、神陵閣書房発行)に
次のような一節があります。
小鳥の糞を以て発明したという色抜きをする事を発明したという一つの物語があります。
小鳥というのはうぐいすの事です。
ウグイスの糞の利用は、平安時代に朝鮮から日本にもたらされたものである。
朝鮮では、生地の染料を落とすのにウグイスの糞を使い、衣服に複雑なデザインを
施すことができた。日本では、絹織物の汚れを落とすためにウグイスの糞を使用していた。
江戸時代には、美容にも利用されるようになった。ただし、3世紀には日本の女性が糠袋や
ウグイスの糞を美白に使用していたとする資料もある。芸者や歌舞伎役者は、亜鉛や鉛を含んだ
白粉を使用していたが、これが皮膚病の原因になったと考えられている。
この化粧を徹底的に落とし、美白や肌色のバランスを整えるためにウグイスの糞が使用されていた。
また、僧侶はウグイスの糞を使って頭皮を磨いていた。現代になって初めてウグイスの糞の使用について書かれたのは、1933年に出版された谷崎潤一郎による明治時代を舞台にした小説『春琴抄』である。
現在、東京都内で政府の承認を受けたウグイスの糞を販売しているのは、創業200年の老舗化粧品店で
ある浅草の百助化粧品店のみである。『ウィキペディア(Wikipedia)』
先人達はうぐいすの糞を利用してしみ抜きを行っていましたが、現代のクリーニング業界や
染色補正業界では蛋白分解酵素剤を利用してしみ抜きを行っていますので、血液のしみを
自己処理をして脱色してからでは無くしみ抜きは専門業者にどうぞお任せ下さい。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp
ブログランキングに参加しています!
皆様の応援がとても励みになりますよろしくお願いいたします。
こちらをポチッポチッと押して下さい。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓