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創業106周年きものお手入れと洋服のメンテナンス店一級染色技能士の仕事事例と日常生活

ルーツ

2013年10月02日 | 日記

皆様こんにちわ

山三三ツ屋染舗の代表 三ツ屋邦孝と申します。

先日叔父が亡くなり葬儀に出席する為に金沢に行って来ました。

この叔父は母親の長兄ですが、今年も病の身体をおして、農業に従事して

一年間の目標を定め達成の為に身を粉にして働く姿勢

収穫後親類にお米の発送の手配し自分の仕事をすべて終え身罷った事

従兄弟から聞き、本当に責任感の強い叔父だったと改めて感じました。

 

この叔父は石川県の旧家の農家の生まれで、三歳で父親を亡くした後に家長として90年あまりを過ごしました。

小さい頃に友達とかけっこするとき、友人達は下駄を脱ぎ散らかして走っているのに対して

叔父は友人達に「お前らちょっと待っとるまっし」と言い、自分の下駄を脱ぎ自分の帯に挟み

走っていた事を母から聞いていました。太平洋戦争中に激戦地の沖縄に従軍し、数百人の部隊の中

数名生き残り無事復員したそうです。どんな思いで戦い生き残ったかを家族にも語る事なく

従兄弟達も、どこの戦地にいた事しらずに今日まできたそうです。私が母から聞いた事を話すととても驚いていました。

忌中引きで、従兄弟から話を聞けました。

叔父の復員後、自宅でのお祝いの席で現在では鯛といえば目の下何センチの大きさ等と言いますが

終戦後の物のない時代に手の平サイズの鯛を頭から尻尾とさらに骨まで食した事を伺いました。

厳格で実直、自らの信念での孤高の人生でしたが本当はとても優しく義理堅い人でした。

趣味は書道で、旧家ゆえ蔵にたくさんの古文書がありお寺の住職さんと解読したりしていました。

新婚旅行でお邪魔した時に半紙で毛筆にて、徳川家康の遺訓を書いて下さいました。

ラミネート加工をして額に入れ、時々見ています。

 「人の一生は、重荷を負うて遠き道を行くが如し、急ぐべからず。

 不自由を常と思えば不足なし、心に望み起らば困窮したるときを思い出すべし。

 堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え、勝つことばかり知りて、

 負けることを知らざれば、害その身に至る。

 己を責めて人を責めるな、及ばざるは過ぎたるより勝れり。」 
 

金沢は言わずと知れた加賀百万石、前田利家公が築いた町家臣や領民が本当に勤勉で義理堅く働き者です。

叔父の口グセに「一人前や二人前働くのは朝飯前だが三人前働くのはものいこっちゃ(しんどい)」と

言っていました。一人前が八時間としたら三人前は二十四時間なのでとても無理と私は感じてしまいます。

叔父の家のご先祖は飢饉で皆は不作の年に平年作の米を収穫して加賀藩前田家のお城に年貢を収めて

ご家老様より「あっぱれ」とお褒めのお言葉を頂き、さらに褒美の品を頂戴して、家宝となっている事を母より聞いております。

私自身も叔父の家のスピリッツ(精神)の流れがある事を改めて感じました。

人生の優しさを教えてくれた人はたくさんいますが、

親を早く亡くし激戦地で自ら生死を彷徨い幼い我が喜子を亡くし貧困と戦った93年の尊い人生を思った時

人生の厳しさを教えてくれた叔父、周りの人たちを良く怒鳴っていましたが

本当はとても優しく人でした、自らの事は多くを語らず周りから誤解された事も多かったと思います。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

着物と洋服のお手入れでお困りな場合は、

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご連絡下さい善処致します。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

営業時間 平日(月曜~土曜) 午前8時~午後6時

休日 日曜 祝日

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