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創業106周年きものと洋服のお手入れ専門店 一級染色技能士の仕事事例と日常生活

仕立て ヘラと印について

2016年08月24日 | 着物(仕立て)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

仕立て屋さんの印についてしみ抜き屋の立場からの意見を述べたいと思います。

当店には、和裁士の方(着物、コート、帯、袴) のほとんどが仕立て時に

ヘラを使っていると思います。

和裁用のヘラ

上は焼ヘラで印を付けるのとアイロン変わりにもなります。

下は角ヘラです。

角ヘラの印

こちらは角ヘラの後です。

焼ヘラが出来る前はほとんどが角ヘラでの印付けだったと思います。 

チャコによる印 

こちらは青いチャコを使用しての印です。

角ヘラによる印 

同じ羽織ですが、チャコと角ヘラを併用しています。

他に和裁士の方はチャコの変わりに石鹸を使用している方もいらしゃいます。

洋裁士の方はチャコと木綿糸で行う切りびつけが有ります。

オーダー仕立て中の切りびつけ 

それぞれ長所と短所が有ります。

角ヘラの長所は最も手軽で使い易いものです。

生地に力を入れて印をつけます。

ところが一度付いたヘラの痕がとても落ちづらいですです。

寸法出しでヘラ痕消しが消えずに当店に持ち込まれて処理をしますが

正絹生地でも完全に落ちきれない物もありましたし、化繊の物は角ヘラ痕は直りません。

 

次は焼ヘラですが、現在の和裁の主流になっていると思います。

仕立て屋さんは胴裏を軽く濡らしてヘラ痕にコテを掛けると落ちます。

私は霧吹きと蒸気アイロンで修正します。

深色加工の喪服はこの方法では修正しきれず、再度深色加工剤を

吹きつけて修正します。

 

チャコも和裁士の方達使用していますが、とても手軽に使用出来ますが

正絹生地の場合しみ抜き店に持ち込まないと取ることが出来ません。

 

石鹸を使用している方は一番手軽に使用出来ますが、

長期保管中に石鹸のアルカリ成分により生地が黄変化する為に

是非やめて欲しいと思います。

 

切りびつけの場合、印を付けるのに非情に手間が掛かりますが

糸を抜けば痕が残らず、巾出し等の寸法直しの時には

ヘラ痕が無く非常に重宝します。

 

洋裁の場合

ウール生地の場合はチャコを使用しても叩けば落ちますが、

正絹生地の場合は切りびつけが良いと思います。

一度ボールペンを使用している方がいましたが

クリーニングをして生地のに見えない所から泣き出し

クレームになり当店で処理して事なきを得た場合が有ります。

和裁士も洋裁士も職人さんが高齢化してきて、老眼で見えずらくなってきて

体力が無くなり根気が続かなくなり、見えやすく手軽な物で印をつけます。

後日に生地が黄変化したり印が消えない問題が発生します。

今回のリオオリンピックで男子400mリレーでバトンパスを各選手が

次の選手を信頼して銀メダルを取りました。

和裁士も洋裁士も和服と洋服を長持ちさせ文化を守る為に

頑張っていただきたいと思います。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

 札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

 電話011-811-6926 FAX011-811-7126

 メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

 ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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