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創業106年 きものお手入れと洋服のメンテナンス店 一級染色補正技能士の仕事事例と日常生活 

他店の丸洗いで落ちない汗しみ 小紋単衣 汗じみ・アイロンによるアタリ しみ抜き・アタリ直し 正絹素材

2025年03月08日 | 着物(他店で直らなかった品物)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

呉服問屋さんから他店で丸洗いを行った小紋単衣の汗しみのしみ抜きのご依頼です。

小紋単衣

呉服小売店のお客様が着用で汗しみが付いたので、呉服小売店を通じて丸洗いの依頼をして

仕上り検品した所、両胸に汗じみが取れてなかったので、呉服問屋さんにしみ抜きを依頼

して当店にしみ抜きの依頼を受けました。

他店がどんな仕事をしているかが分かります。

小紋単衣掛衿 汗しみ

掛衿の右側が白くなっていて、汗しみが残っていますし、アイロンをしっかりと乗せて

仕上をしているので、アタリも出て醜く仕上がっています。

小紋単衣 両胸汗しみ

両胸にも汗による輪じみが残っています。

丸洗い(ドライクリーニング)で処理しても水性の汗しみは取れません。

丸洗いをすればしみは落ちていると考えて、汗しみの成分を取り除かない状態で保管すると

半年後には汗の成分が徐々に酸化して黄変しみになります、黄変しみになるとしみ抜きと

色掛け(色修正・染色補正・染直し・部分染・地直し)が必要になる為に手間が掛かる為に

しみ抜き料金も高額になる為に汗処理(しみ抜きによる水処理)を勧めている業者も多いです。

小紋単衣上前 アイロンによるアタリ

小紋単衣袖底 アイロンによるアタリ

着物の仕立て上がりの状態を知らない肩が仕上げをしているので上前の衽と

身頃の折り返した部分と袖底に仕上げ(プレス)時にアイロンをがっちりと

乗せてアタリが出ています。

小紋単衣掛衿 色掛け(色修正・染色補正・染直し・部分染・地直し)後

掛衿の脱色している部分を油性・水処理で汗の成分を除去した後に色掛け

(色修正・染色補正・染直し・部分染・地直し)をして補正しました。

小紋単衣両胸 汗じみ しみ抜き後

他店で丸洗い(ドライクリーニング)で使用している石油系溶剤の溶剤管理が悪くて

非常に汚れた状態で丸洗い(ドライクリーニング)をしている為に、汗しみを水処理で

しみ抜きを行うと汗しみは落ちましたが、水処理した部分に付着していた汚れが落ちて

綺麗になっているのと、輪じみが発生しました。

小紋単衣両胸 輪じみ しみ抜き後

本来であれば汚れた石油系溶剤を綺麗な石油系溶剤で洗えばよいのですが、小売り屋さんは

加工代を低価格でやれと問屋さんに言っている為に秘儀の輪じみ取りを行って補正しました。

本来ならば丸洗いを依頼した業者にしみ抜きを依頼する事が本来ですが、汗しみを落とせない

業者に依頼しても埒が明かない事を承知で問屋さんを通じて当店の依頼となったと思います。

小紋単衣 アタリ直し後

この着物があまりにも可哀想な為にアイロンのアタリを補正しました。

小紋単衣 仕上げ後

綺麗に仕上がりました。

 

お客様は丸洗い(ドライクリーニング)をするとしみは取れるとお考えでしょうが、

現実は汗じみや食べこぼし等の水溶性のしみは除去出来ない為に、適切なしみ抜きを

行う必要があります。石油系溶剤の管理、適切なしみ抜き、仕立て上がり同様な仕上げを

行わないと着物の鳴き声が胸に響き渡り夜は8時間しか眠れません(笑)

 

着物のお手入れと洋服のメンテナンスは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士

職業訓練指導員・クリーニング師のいる 

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-090

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

営業時間 9:00~18:00

休日 日曜・祝日

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

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