皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
クリーニング店がトレンチコート(アクアスキュータム製)の袖に筆記具しみが
付着していたので、しみ抜き・クリーニングの依頼を受けて自社工場でクリーニングと
しみ抜き作業を行うと、数か所あった筆記具のしみは取れたのですが、一番酷い所の
しみが残り、これ以上しみ抜き作業をするとスレ(擦れ・白け・白化現象)が発生するので、
これ以上はしみ抜き作業が出来ないと言われたとの事、このまま納品するとクレームになって
お客様の信用を失うので何とか直して欲しいとのしみ抜きのご依頼です。
トレンチコート(アクアスキュータム製)
トレンチコート(アクアスキュータム製)品質表示と
素材 本体綿63%ポリエステル37% 裏地キュプラ(ベンベルグ)50%
ポリエステル50%となっています。
洗濯表示 家庭での洗濯禁止、塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止、
タンブル乾燥禁止、底面温度150 ℃を限度としてアイロン仕上げができる、
石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる、ウエットクリーニング禁止、
となっています。
トレンチコート(アクアスキュータム製)筆記具しみ・スレ(擦れ・白け・白化現象)
筆記具しみをクリーニング店でしみ抜きを行いしみは取れなくて、生地が白くなる
スレ(擦れ・白け・白化現象)を発生していますが、しみ抜きを行った職人さんは
これ以上しみ抜きを行うと白く成るのでしみ抜き作業が出来ないと言っていたと聞きましたが
よく見るとすでにスレ(擦れ・白け・白化現象)が出ています。
私自身もすでに老眼ですが、中近の近眼・老眼鏡の眼鏡を掛けて作業をしていますが、
遠くが良く見える人は手元の作業をする時に作業用の眼鏡の掛る事の煩わしさから
眼鏡を掛けずに裸眼でクリアーに見えない状態で作業を行って失敗している事を
よく見かけます。
話はそれますが、以前も定期健診の為の採血で老眼の看護師さんが老眼鏡を掛けずに
血管が見えずに注射針を刺した後に針を左右に動かしながら血管を探っていたので、
腕に激痛を感じたので思わず「痛い」と言ってしまいました。その後に腕が内出血で
一か月程直りませんでした。看護師はつらっとしていました。次も同じ事が有ったので
担当医に申し出ると看護師を変えてくれる様に申し出てくれとの事でした。
ある意味命を預かる仕事に対する責任の欠如していると感じました。
どこの業界も高齢化と人手不足になっています、「人の振り見て我が振り直せ」の
ことわざ通リで自分の視力が少しずつ衰えている事を自覚しながらの毎日です。
トレンチコート(アクアスキュータム製)しみ抜き・スレ直し・色掛け(色修正・染色補正)後
このクリーニング業者さん、私自身の使用しているしみ抜き剤と同じ物を使用して、
この筆記具のしみ抜き作業を行いしました。私自身はこのしみ抜き剤の性能を最大限引き出す、
使用方法と筆記具を落とす為の溶剤を使用するとしみは綺麗に落ちました。
その後はこの業者さんがしみ抜き作業で発生した白くなった部分のスレ(擦れ・白け・白化現象)
をスレ直し剤を使って直してから、スレで脱色した部分を色掛け(色修正・染色補正)を
行いましたが、何せアクアスキュータム製のトレンチコートですので、撥水加工が強いので
色掛けを行いますが、染料が弾いて色掛けがやりずらいですが、撥水除去剤を使用して
色掛け(色修正・染色補正)を行い補正しました。
修業時代の初めにこの様にスレを出した場合、自分で起こしたスレを出して、直していると
「いらん仕事をしない様に」と苦言された事を思い出します。
私からの苦言ですが「どんなに高性能なしみ抜き剤があってもそれを使いこなせる
人材がいないとしみ抜き剤もしみ抜き作業も何の意味もないです」と言いたいです。
昨今クリーニング業界は洗えない品物など難しい品物と原材料の高騰、人材不足と高齢化と
業界そのものが難しい時代に直面しています。特効薬もましてや魔法の杖も無いです。
自分の足元を見つめて、資材、機材と自らの技術の向上する事、自分自身のには常に
「反省・研究・模索」を思って、自分の出来る事を少しずつアップデートして行く事です。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp
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