クリーニング店で落ちないしみ ネクタイ（マッキントッシュ製）食べこぼししみ しみ抜き シルク素材

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

クリーニング店から自社工場でクリーニングしたネクタイ(マッキントッシュ製）を

検品した所大剣の部分にしみを見つけてので、自社工場では落ちないと判断して当店に

しみ抜きをして欲しいとのご依頼です。

ネクタイ（マッキントッシュ製）

ネクタイ（マッキントッシュ製）大剣　食べこぼししみ

平に置いて真上から見るとちょっと分かりずらいですが、角度を変えて斜め45度で見ると

少し黄ばんだ黒っぽいしみが見えます。付いている場所を考慮すると食べこぼしを

疑いますが、もしかして古い黄変しみも疑いました。黄変しみの場合の処理と色掛け

（色修正・染色補正・染直し）に使用する染料や薬剤もイメージしました。

ネクタイ（マッキントッシュ製）しみ抜き後

黄変しみだとしてもしみ抜きの基本は油性処理からはじめます。

しみ抜き剤と油を良く除去出来る溶剤を使用してしみ抜きを行うと綺麗に除去出来ました。

食べこぼしの水性成分がある場合も考慮して念のために水処理も行っておきました。

その後にしみが付かない様に撥水加工もしておきました。

ネクタイ（マッキントッシュ製）大剣後側　アイロンによるテカリ

しみ抜き後にプレスの為に後ろ側を見るとアイロンのテカリを発見しました。

ネクタイはシルクの表地とウールや混紡生地やポリエステル芯を巻き込んで

仕立てをしていますので、アイロンを乗せるとアイロンによるアタリが出て

醜くなる為にアイロンを乗せない様に蒸気でプレスをしていきます。

作業場が暗い場所で作業をしていて見えなかったか、作業員さんが老眼で

見えなかったのかは分かりませんが、気を付けて欲しいと思います。

ネクタイ（マッキントッシュ製）アイロンによるアタリ補正後

最初よりは良くなりましたがアイロンによるアタリは直りずらいので、クレームになって

弁償となった場合を考慮してプレス作業は十分気を付けて欲しいと思います。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士・クリーニング師のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

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