皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
実家から持って来た作家物の角通し小紋袷を着用した所しみが付いたので
寸法直しを兼ねた洗い張りと撥水加工と仕立てのご依頼です。
角通小紋袷(作家物)縫い紋
角通し小紋は遠目で見ると色無地に見えます、近くで見ると柄が見えるおしゃれな着物です。
背中に縫い紋を入れると正式な場所でも着用出来ます。
角通小紋袷(作家物)落款
作家物の小紋は伊勢型紙で糊置きしてから染上げていきます。
伊勢型紙は和紙を柿渋で張り合わせて燻製と乾燥によってつくられた
強靭な紙(型地紙といいます)に独特の道具を用いた彫刻技法によって
柄を丹念に彫りぬいてつくられます。
伊勢型紙の彫刻技法には、「錐(きり)彫り」「突(つき)彫り」
「道具彫り」「縞彫り」があり、これらの技術は重要無形文化財に指定されています。
一度に6~8枚の型地紙を重ねて1箇所を固定し、下絵にそって彫り上げていきます。
忍耐と根気のいる作業で、1セットを彫り上げるのに半月~1ヶ月以上かかるとされます。
20年以上前に程誂え染の講習会が京都で行われて、職人さんが一尺程の長さの伊勢型紙で
糊置きしている所を見せていただいた事があります、型紙の片側の小さいドットがあり
それに合わせて型紙を置いていきました。人間が行う事なので、型紙の継ぎ目に段が出て
筋が入った様に見えたり染ムラが発生する為に染上がった後に作家さんや染色補正職人が
色掛け(地直し・染色補正)を行っていきます。
洗い張り(水洗い)をするとこの色掛け(染色補正)した部分が取れるので、洗い張り後に
再度色掛け(染色補正)が必要となる為に、作家物の小紋の洗い張りをお断りする業者が
いる事を呉服問屋さんからお聞きしています。
角通小紋袷(作家物) 染色補正前
角通小紋袷(作家物) 染色補正後
仕立て上がってからですが、全体検品をすると色掛け(染色補正)した部分が
脱落していたので再度色掛け(染色補正)を行いました。
角通小紋袷(作家物)撥水加工後
撥水加工もしっかり効いています。
角通小紋袷(作家物)仕上がり後
綺麗に仕上がってので仕立てに回します。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
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メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
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