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創業107年 きものお手入れと洋服のメンテナンス店 一級染色補正技能士の仕事事例と日常生活 

振袖袷 全体日ヤケ ヤケ直し(染色補正) 正絹素材

2017年01月05日 | 着物(色掛け・色修正・部分染・染直し・染色補正・スレ直し)

皆様お久しぶりです

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

12月ブログをお休みして申し訳ございませんでした。

また思いも新たにして再回しますのでよろしくお願い申し上げます。

 

お母様の着用した作家物の振袖を成人式に娘さんが着用したいので

お手入れをして欲しいとのご依頼です。

縮緬のしぼの大きな生地に友禅模様の紺色の本振袖で全体的に色やけしています。

振袖袷 上前と左内袖 全体

振袖袷 下前と右内袖 全体

振袖袷 上前

振袖袷 落款

宮内庁御用達赤城右童となっています。

振袖袷 後身頃と右外袖

振袖袷 後身頃と右外袖 全体

全体的にヤケていますが、特に両袖が酷いです

続いて上前下前がヤケていて後ろ身頃はそうでもないです。

原因は排気管(煙突)無しのファンヒーター等による亜硫酸ガスによる

ガス退色が考えられる為に保管場所に注意していただく事を

アドバイスいたしました。

良く見ると袖に一部色掛けして、逆に色ムラになっています。

以前に一度ヤケ直しに出したと伺いました。

本来ならば洗い張りをして以前に差した染料も洗い落としから

色掛けをしたいところですが、そこまでのご予算が無いとの事で

丸洗いと色掛けで治す事を決断しました。

両袖

丸洗い後に色掛けをしていきました。

以前に掛けた職人さんの色掛けで色ムラになっている所に気を付けて

色ムラに成らない事と生地の折り返し部分に当たりが出ない様にじっくりと丁寧に

色掛けをしていきました。片袖を終えて反対側と比べて見るといかにやけが酷いのかが

分かります。

右内袖 やけ

右内袖上部 やけ

右内袖上部 やけ直し後

右内袖下部 やけ

右内袖下部 やけ直し後

右内袖 やけ直し後

ここが一番酷くヤケていました。

ムラも酷かったです。

何となく以前色掛けをした職人さんの顔も浮かびました。

右外袖 やけ

右内袖 やけ直し後

上前 やけ 

上前もやけが酷かったです。

上前やけ直し後 

ムラなく色掛けが出来ました。

全身全霊を込めての昨年一番の仕事でした。

振袖袷 丸洗い やけ直し 

中々こう言う仕事にめぐり合う事が出来ません。

自分を追い込み大変な仕事をしていかないと技術の維持と向上が出来なくなります。

10年前の私は仕立て上がりの全体のヤケ直しはお受け出来ませんでした。

洗い張りをして反物の状態でなければ全体ヤケ直しは不可能でしたが

現在はお引き受けが可能になって来ました。

以前出来なかった事が出来る様になる事は嬉しい事ですが、

修行時代にはやった事は無かったですが、一度師匠が作業していた事や

呉服問屋さんの話や実際に行っている話を親から聞いた事で直感で出来そうなの事と

チャンスをくれた呉服問屋さんや業者さんのお陰と自分の探求心が不可能と思えた事が

可能になりました。ここまで来る道のりはとても長く厳しく険しい道でした。

今年はどれだけ進歩出来るか勝負の年です。

 

着物お手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

 札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

 電話011-811-6926 FAX011-811-7126

 メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

 ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

 

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