宍戸睦夫氏に【ギターの為のプレリュードとトッカータ】と言う曲がある。これは【私の手】では平山さんのギターでしか弾けない。日本の音楽の著しい特徴・・・ノスタルジックな静寂と情念の爆発、追想する緩やかな旋律に続く不協和音の激走!
そしてこれは伊福部昭氏の音楽にも共通している。伊福部氏の【日本狂詩曲】、これが何時の日にか靖国神社の暗闇の境内で演奏されるのを聴けたら!
余談・・・ルネッサンス・リュート曲の中に tasta de corde と言うのがある。ただ音を並べてあるだけで【どのように弾くか】の指定はない。これは日本語にすると【調弦】と言う。本演奏に入る前にこれで調律するのだ。このジャンルがバロック時代になって prelude【前奏】となった。だからバロック・リュート曲のプレリュードにはただ音符が並んでいるだけで【どう弾くか?】は演奏者の自由である。・・・だから表現が難しい、難しいから面白い!
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