淵 2
2016-03-24 | 短歌
今回も歌誌「淵」が送られてきました。季刊で、年4回発行。もう30年くらいのおつきあいです。創立者の早大教授だった植田重雄先生が亡くなられたあとも、発行し続けられています。植田先生は、會津八一のお弟子さんでした。わが月見草誌と交換しています。
212号は、岐阜県に縁のある杉原千畝の足跡を訪ねられたSさんの歌を挙げます。
千畝住みし家は当時まま残り園児ら遊ぶ幼稚園となる
幼らを抱ふる不安のいかばかり千畝夫人の思ひ伝ひ来
バスはまた国境を越えリトアニアへ菜畑の色は平和の証し
再訪のリトアニア地カウナスはマロニエの花凛とし咲ける
一枚のビザに群がるユダヤ人生死の別れ息づかひまで
今の主宰者の佐々木さんの作品二首。クリスチャンのようです。
主とともに歩む汝が身に迷ひなし愛と光のこの道をゆく
わが妹が歌ふ賛美の清らかにみ堂にひびく降誕の夜
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます