(ちょうど、蹴っ飛ばしたような格好になってしまいましたが、わざとじゃないんですよ!)
その時、ふたり同時に
「あっ、痛っ!」
と、声がでました。
(こんなシチュエーション、よくありませんか?)
ご院さんが笑いながら言います。
「どうしてあなたが痛いって言うかな~!?痛いのは俺でしょう!」
え~…まあ…それは…そうですけど…
「お慈悲の心よ!」
「…?」
「あなたの痛みや苦しみや悲しみに共感してくださる仏さまのお慈悲の心よ!あなたが“痛い”って言うのと同時に“痛い”って言えるなんて、お慈悲の心……」
苦しまぎれの言い訳だったのですが…
自分で言いながら可笑しくて…
ふたりで思わず笑ってしまいました。
阿弥陀様のお慈悲のお心は…
すべてのいのちを、ひとつずつ尊んでくださり、「かなしいね」「つらいね」「いたいね」「わかるよ」…とずーっと抱きしめてくださるおはたらきです。
ありがたいですね…
さて、蹴っ飛ばした方が何故「あっ、痛っ!」と言うかは定かではありませんが…
こんな些細なことがらに笑い転げるわたしたちといっしょに、阿弥陀さまが微笑んでくださっていることにはちがいないのでしょうね!
あっ、それより何より、忘れていました。
「蹴っ飛ばして、ごめんなさい…」
この場を借りて…深くお詫び申し上げます。
「でも、言うほど痛くもなかったでしょ!!」(笑)