月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

外面住職

2011年11月02日 21時32分21秒 | 仏々相念(住職日記)

立派な・・・

 

久しぶりにお会いした御門徒のお孫さん。

お孫さんと言っても私とあまり歳が違わないお方です。

その方のお婆ちゃんに私も可愛がっていただいたものですから・・・

孫同士みたいな感覚なのでしょうか。

 

お斎をいただいていると挨拶をしに来てくださいました。

「立派な住職さんになられて・・・」恥かしくなるようなお褒めの言葉をいただいたことです。

「外面だけですから・・・」

立派な衣体を身に着けさせていただくものですから立派に見えるのでしょうね。

 

なんら変わっていない私の腹の中・・・

いやいや、腹黒さが増し違った意味での貫禄が出ているのでしょうか・・・

悪役スターのように作り笑顔が堂に入ってきたのでしょうか・・・

恥かしくなります。

 

正直な娘は釘を打ち込みます!

「真面目な顔で写真撮っても変顔だよ!」って・・・

すべてを知り尽くす家族は外面飾る住職が可笑しくてたまらないんでしょうね。

 

ごめん・・・生きるために。

 


夢之人生

2011年11月02日 20時55分42秒 | 仏々相念(住職日記)

夢か~・・・

 

喪服の帯に染め抜かれた「夢」の文字。

きれいなもんだな~って思いながらいろんな事を考えることです。

 

夢・幻の如くなる人生。

「儚いもんだね~・・・一生懸命に闘病していたのにね。」

皆儚い命を抱えながら一日一日生きるんですよね。

生き難い命なのに当たり前のように過ごしてしまう。

「お前、それでいいのか・・・」って、突き付けられたように感じました。

 

「・・・デコボコ道や、曲がりくねった道、地図さえない・・・それもまた人生・・・」

思い出の写真が映しだされるBGMで流れる「川の流れのように」(美空ひばり)

いろんな事のある人生・・・

穏やかなひと時もあれば、いがみ合う時もある。

楽しい時もあれば、苦しいこともある。

時が優しくしてくださり、知らず知らず歩みきた人生のように感じる。

 

大切な方を亡くされしんどくて崩れそうになりそうな娘さん・・・

でも、安心して崩れることが出来ます、「あなた」がいてくださるから・・・

お陰で悲しみがいつしか優しさになっていました。

 

目が覚めるたびに夢であってほしいって何度思うか分からない現実。

その現実をあなたと一緒に大切に歩ませていただきます。