弱々しかったけど・・・
お取り越しのご縁をいただいています。
何とか、ボツボツと・・・
お昼のご縁を済ませて、各御門徒の所へお参りさせていただきました。
「実は、悪かってね~。今は入院しているんですよ。」
お兄さんを案じおっしゃる妹さんと2人でのご縁となりました。
穏やかで明るいおじさんとおばさん、数年前より足が悪くなり御座にもお参りが出来なくなっていました。
でも、家に参れば会える、そう思っていたので余計に寂しく感じるのです。
姿・振る舞い・声・・・
仏さまの前に座りながら探してしまうのです。
おじさんが悪くなると身体の悪いおばさんも必然的に入所されました。
「寂しくなったな~」って次のお宅に・・・
「ごめんくださ~い!お寺で~す!今日はお取り越しさんのお参りをさせていただきま~す。」
いつもと雰囲気が違います、「あれ?おばさんは?」
「実はですね、足の手術をしましてまだ入院しているんですよ!」
「え~、そうなんですか・・・痛そうでしたもんね・・・」
ここでも会えませんでした。
年々、こういうご縁が増えてきます。
お斎をよばれていても、なんか寂しいのです・・・
「そうや!あのお婆ちゃんに会いに行こう!」そう思い立ち向かいました。
ここは坊守がお参りしていただいたところなので、私はお参りしてなかったのですが、ここに来てはしんどい心を癒していただいて帰っていたお宅です。
大好きなお爺さんは2年前にご往生なされており、お婆ちゃんも寝たきりとなっており20時間程寝る毎日と聞いていました。
入退院の繰り返しで偶々帰っておられたのです。
「今晩は~、お婆ちゃんの顔見に来ました。」
「よう来てもらいました。」って息子さんに迎い入れられ懐かしい御仏間に・・・
その部屋で介護なされておるのですが、久しぶりのお顔は穏やかに休んでおられました。
「おばあちゃん、お寺です!」そう言いながら顔を擦ると温かくて・・・
よう、ここにおって下さいました・・・
久しぶりにお婆ちゃんと一緒にお勤めさせていただいたことです。
お勤めの間中、「お婆ちゃん、起きんかな!住職さんが参ってくれたよ!お婆ちゃん・・・」何度もそう言いながらお婆ちゃんの顔を擦っておられる。
そう言えば、お婆ちゃんが起き上がるような・・・あの声がしそうな・・・そんな気持ちだったに違いありません。
現に、お元気であられた時には我が孫を迎い入れるようにして下さっていましたから・・・
涙です・・・
夜の御座、坊守はお通夜が出来そちらの方にお参りさせていただいたので一人でのご縁となりました。
お婆ちゃんの顔を見て癒されたものの、やっぱりしんどくて・・・一人ということもあったのでしょうが・・・
ご法話の後、御門徒がおっしゃるのです、
「住職さん、何か今日弱々しかったけどどこか調子悪いの?」
「いえいえ、大丈夫です!痩せたので衰えたように見えたのではないでしょうか!」
って言ったものの、しんどかったのです。
精神的にしんどかった・・・
来年は私がいないかも・・・
お取り越し、ラストスパートです!願生ります!