奴らが来たぞ~・・・
もう10年以上になるでしょうか。
我が家に狸が迷い込んで来たことがあります。
私は、2階の部屋に居たのですが下から絶叫する坊守の声を聞くのです。
尋常でない声に腰の痛さも忘れ立ち上がり部屋のドアを開けると、もう一歩で上がりきる段階で停まっている何かがいるのです。
「エッ、何これ!!!」って心臓バクバクしながらそのモノの目を見ます。
「これってまさか、タ・ヌ・キ・・・か・・・!?」って。
間違いない、狸でした。
そんなの近くで見ることのなかったコイツは、そんな認識など持ち合わせてなかったのです。
パニックでした。
まさか家の中に狸がいるとは・・・
化かされているような感覚を振り払い、「ドリャ~~~、ヲリャ~~」って意味もなく叫び追っ払っていました。
逃げるその後ろ姿、今も覚えています、「何をそんなに叫んどんじゃ~」ってな感じで大きな尻尾をポワンポワン。
コヤツ、次の日には祖母の部屋にも出現!
犬猫を飼っていたためにその餌狙いだったのでしょうか・・・
一騒動あったことは言うまでもありません。
昨日の夜中、愛媛と高知の県境の山中を走っていました。
この辺り、凄いです!・・・狸。
道中、数えた訳ではないのですが軽く10匹以上遭遇したことです。
大袈裟ですが、坊守の里に帰る時でもこんなに会うことはありませんでした。
里の方でもいない訳ではなく、偶々会わなかっただけなのかもしれません・・・
狸の話をよくされる御院家さんもおられるくらいですので。
最初、直線のところでこちらに向かう2つの丸い光が・・・
「エッ、なんやアレ!」って身を前のめりにし目を凝らすと、「オッ、狸や!」
そそくさと脇道に入り込み去っていく後ろ姿は正しくあの時を彷彿とさせるものでした。
これはほんの序章・・・
まるで狸の伝達機関でもあるかのように出てくる出てくる!
道路上で餌を見つけたのか何かを咥えて草むらに逃げ込むモノ・・・
二匹が度胸試しのように車の前を競争するように横切るモノ・・・
車と並走するモノ・・・
出てくる出てくる!
私の中に何か同じ匂いを感じるのか・・・
「オッ!」「オーッ」の連続。
お陰で眠気もぶっ飛びました。
そもそも彼らのテリトリーだったところなのか・・・
それとも、山の中に餌がなくて・・・といっても大概山の中でしたが・・・
コヤツらはコヤツらで何か話すんでしょうかね・・・
「平成狸合戦 ポンポコ」みたいに・・・
「俺達のテリトリーにこんなもの造りやがって!」って。
そんなことを思うと、悪いな~ゴメンよ!ってちょっとだけ思ったコイツでした。