月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

母之場所

2012年05月24日 21時06分23秒 | 仏々相念(住職日記)

楽しい母でした・・・

 

明るい方々が集う御縁となりました。

この明るさは、当にお母さんの明るさからなのでしょうか・・・

 

私がお風呂に入る時に既に従妹たちと電話を掛けていたが、出ても楽しそうに話しているのです。

「本当に楽しい人でした」

 

そんな思い出を交えながらの挨拶は最高のモノとなります。

決して通り一遍のあいさつがいけないと言う訳ではなく、一言でいいんです・・・

このこと伝えたい、これだけでいい聞いてもらいたい・・・

そんな挨拶、大好きです。

 

これで最後になるのか・・・

そんな思いで涙溢れる・・・

思いっきりお袋に甘える・・・

今日ぐらいいいだろ、泣いたって!

また、明日から願生るから!

 

泣くことも、時には、生きてゆく強さだから・・・矢沢永吉

 

今頃、寂しくされてるのでしょうか・・・

お念仏申させていただきましょう!


静寂之夜

2012年05月24日 20時40分02秒 | 仏々相念(住職日記)

カチ、カチ、カチ・・・

 

「この時計、大きな音がするな~」

そんな話から始まった御縁。

穏やかで優しい時が流れます。

 

お仏壇の斜め上の方に掛けてある時計。

御袈裟を着けさせていただくのに準備しておりますと、なるほど秒針の音が響きます。

過疎化が進む村は静寂の夜を迎えます。

「これは響くな~」って。

 

そんな話を聞きつつ、お勤めをさせていただきます。

「そういえば・・・」

私の母方の祖母の家にも賑やかな時計がありました。

私が物心ついた頃には既にその家の時を刻んでいました。

 

ゼンマイ式で振り子がカチ・カチ・カチ。

時を刻む音は既に割れていましたが毎時毎時を伝えてくれていました。

時が経ち祖母が臥せる頃になる・・・

「この時計、ちょっと五月蠅いから止めようか?」って話したことがありました。

「止めんでいいよ、この時計の音が夜中でも伽をしてくれるんだから。ばあさん、ガンバれ!ばあさん、ガンバれ!」いうての・・・

 

懐かしいその時のことを思い出したことです。

 

眠れぬ日は辛いもので、孤独感が深まります。

そんな時にカチ・カチ・カチ。

一緒にいるから・・・と聞こえると嬉しいです。

 

この時を一緒に・・・カチ・カチ・カチ