月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

御堂之縁

2012年05月22日 21時15分13秒 | 仏々相念(住職日記)

それまでは・・・

 

大阪から故郷にお帰りになられていました。

お母さんも足が痛いもののお元気でおられ安心されていました。

 

お休みをいただきますと自らの事をおっしゃいます。

「夫が3年忌でして・・・」

「え~、それは大変でしたね。」

この3年忌をお迎えになられるまでの胸の内をつぶやかれます。

 

「御院さんは、大阪のお御堂さんはお参りなさいますか?」

「いいえ、京都の御本山には度々お参りしますが、大阪の別院にはあまりお参りしたことがありません。2度程でしょうか・・・大きくてきれいな御堂ですよね!」

「家が近くでしたので、夫の御縁をそちらでいただきました。お墓も構えず御堂さんの納骨堂を購入しました。だから、ことあるごとにそこにはお参りするようになって・・・きれいな本堂に座りますと心が落ち着くようです。勿論、夫が生前だった時も、ここにお御堂さんがあると言うことは知っていました。でも、お参りする気持ちもありませんでした。」

「御縁ですね・・・辛いご縁ではありましたが、ようこそ手を合わさられる身にならせていただきましたね。」

 

「仕事の帰り道、ちょっとお参りしては帰ることもあるんです。お寺さん、いつでも参れますもんね!」

「それは、尊い時間を過ごされているんですね!」

「時には、沢山のお坊さんがお勤めされたりきれいな楽器を演奏されたり、お参りするようになって本当によかったと思います。」

「御法要がお勤まりになったんですね。楽が入ると御浄土を感じますよね。そんなに喜ばれて、何か私も嬉しいです!」

 

尊い御縁に会いつつもそこを喜ばず終わってしまう方もいる。

或いは、会い難い御縁と喜ばれる方もいる。

 

できることであれば、よくよくのおはたらきと自らが喜ばせていただきたい・・・

 

お御堂さんが愛しくて堪らない場所になっているのでしょうね。

お立ち向かいの親さま(阿弥陀さま)を前にいろいろ語られるのかもしれませんね。

「今日ね、こんなことあったよ・・・嬉しくてね~・・・悲しくてね~・・・」

その時々を過ごしつつ、

「一緒におるよ・・・大丈夫!大丈夫!」

そんな愛しき声に出会いつつ、「さあ!」て奮い立てるのかもしれません。

 

お御堂さん、ありがとうございます。

徳正寺もそんな優しい場所でありたいと思います。

もうすぐ徳正寺も永代経法要をお勤めさせていただきます。

お御堂さんのように沢山の僧侶や楽があるわけではありませんが、一生懸命御浄土のお飾りにならせていただきます。

どうぞ、気楽にお誘い合わせの上、お参りください。

坊守と一緒にお待ちしています!

 

 

永代経法要の御案内

 

先立たれた方々を偲びつつ、ひと時、優しい時間を過ごさせていただきましょう!

 

日時、5月26日(土)夜7時~

       27日(日)昼1時~

 

講師、島根県長玄寺 岡本広樹師