それまでは・・・
大阪から故郷にお帰りになられていました。
お母さんも足が痛いもののお元気でおられ安心されていました。
お休みをいただきますと自らの事をおっしゃいます。
「夫が3年忌でして・・・」
「え~、それは大変でしたね。」
この3年忌をお迎えになられるまでの胸の内をつぶやかれます。
「御院さんは、大阪のお御堂さんはお参りなさいますか?」
「いいえ、京都の御本山には度々お参りしますが、大阪の別院にはあまりお参りしたことがありません。2度程でしょうか・・・大きくてきれいな御堂ですよね!」
「家が近くでしたので、夫の御縁をそちらでいただきました。お墓も構えず御堂さんの納骨堂を購入しました。だから、ことあるごとにそこにはお参りするようになって・・・きれいな本堂に座りますと心が落ち着くようです。勿論、夫が生前だった時も、ここにお御堂さんがあると言うことは知っていました。でも、お参りする気持ちもありませんでした。」
「御縁ですね・・・辛いご縁ではありましたが、ようこそ手を合わさられる身にならせていただきましたね。」
「仕事の帰り道、ちょっとお参りしては帰ることもあるんです。お寺さん、いつでも参れますもんね!」
「それは、尊い時間を過ごされているんですね!」
「時には、沢山のお坊さんがお勤めされたりきれいな楽器を演奏されたり、お参りするようになって本当によかったと思います。」
「御法要がお勤まりになったんですね。楽が入ると御浄土を感じますよね。そんなに喜ばれて、何か私も嬉しいです!」
尊い御縁に会いつつもそこを喜ばず終わってしまう方もいる。
或いは、会い難い御縁と喜ばれる方もいる。
できることであれば、よくよくのおはたらきと自らが喜ばせていただきたい・・・
お御堂さんが愛しくて堪らない場所になっているのでしょうね。
お立ち向かいの親さま(阿弥陀さま)を前にいろいろ語られるのかもしれませんね。
「今日ね、こんなことあったよ・・・嬉しくてね~・・・悲しくてね~・・・」
その時々を過ごしつつ、
「一緒におるよ・・・大丈夫!大丈夫!」
そんな愛しき声に出会いつつ、「さあ!」て奮い立てるのかもしれません。
お御堂さん、ありがとうございます。
徳正寺もそんな優しい場所でありたいと思います。
もうすぐ徳正寺も永代経法要をお勤めさせていただきます。
お御堂さんのように沢山の僧侶や楽があるわけではありませんが、一生懸命御浄土のお飾りにならせていただきます。
どうぞ、気楽にお誘い合わせの上、お参りください。
坊守と一緒にお待ちしています!
永代経法要の御案内
先立たれた方々を偲びつつ、ひと時、優しい時間を過ごさせていただきましょう!
日時、5月26日(土)夜7時~
27日(日)昼1時~
講師、島根県長玄寺 岡本広樹師