月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

御縁早急

2012年05月21日 20時52分34秒 | 仏々相念(住職日記)

せっかちで・・・

 

夜遅くに電話が掛かってきました。

大体電話って嫌いなのですが夜の電話は特にドキドキします。

 

私方の御門徒ではないのですが、その方の親類の方が亡くなっていたことを聞いたというのです。

「徳正寺さんの門徒ですよね。」

「そうです。もうすぐ1年が来ますね。」

「そうなんです、今日スーパーでそのこと聞いてビックリしたんです。帰って主人に話すと直ぐに徳正寺さんに行ってお勤めさせていただこうって言うもんですから電話しました。明日、如何でしょう?」

「〇〇時で如何ですか?その時間なれば大丈夫ですが・・・」

「分かりました、又主人と相談しまして電話します。」

「もう夜遅いので都合が悪ければ電話下さい。お参りできるようであれば電話は結構ですよ!」

 

お約束した時間より1時間程早くにお参りなさいました。

本堂にお参りなされていた御門徒をお見送りするのに前拝に座っていますと見慣れない車が入ります。

三門を上がられる御夫妻に、

「〇〇さんですか?ようこそお参りです!」

「すいません、道が分からないので迷ったらいけないと早く来すぎました。」

「大丈夫ですよ!さあ、お上がり下さい。」

 

自己紹介から始まり、故人との繋がり等々聞かせていただきました。

「昨晩は遅くにすいませんでしたね。主人はせっかちで思い付いたら即行動せんといけんもんですから!」

「いえいえ、御縁に遇わせていただいてうれしいです!」

 

御法話でこのことお味わいさせていただきました。

「おじさん、急いでお参りして下さって嬉しかったです。急いで解決しとかんといけんことですから・・・儚きいのちだからこそ急ぎ聴かせていただきましょうね!」

故人との御縁をいただきお念仏申させていただく優しいひと時をいただいたことです。

 

お勤めも終わり、「ようお参りいただきました!」

帰られるのも早かったです・・・

「お父さん、折角だからお茶をいただきませんか?」って奥様がおっしゃるも階段を降り靴を履かれています。

「すいません・・・せっかちなもんで。」

「いえいえ、おじさん、気を付けてお帰り下さ~い!」

 

何かに追われるって感覚分かるような気がします。

じっとしとられんのですよね・・・

私もそうです。

 

いつ何時、何があってもいいように急ぎ準備しときましょうね・・・

なかなかできませんが・・・

 

思い付いたら・・・即!