月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

自分有様

2012年11月18日 20時25分32秒 | 仏々相念(住職日記)

もう痩せられんよ・・・

 

母の従弟がお参り下さいました。

コイツの好きなオジです。

 

もうそろそろ着くと電話が入り本堂での支度をしていると向こうの方から好い音が聞こえてきます。

フォ~ン・・・フォ~ン・・・

お~、来た来た!

洒落た車の排気音です。

暴走族のような不快な音ではなく爽やかな好い音です。

でも、嫌いな方はこれもまた不快な音なんでしょうが・・・

 

親身になって話を聞いて下さる方です。

グチグチ言うコイツにいつも的確にアドバイスをくださいます。

 

お父さんのご縁でお参り下さったのですが、

日々の自分の有様を父に見られていると聞くといろいろ思われるんでしょうね。

「また怒りよるわい・・・」

 

やっぱりこういうひと時は大切です。

自分の生き方を反省する・・・

変わりようのない有様を慚愧する・・・

「生きる」このことのために・・・

こんな人生でも共に歩んで下さることの喜び。

 

「住職、今は経済はどん底よ!大切に生きんといけんわい!お寺も大変じゃろうけどね・・・」

「そのとおりです・・・」

大変な今を教えて下さいます。

「住職、それ以上もう痩せられんよ!髪も真っ白になってしも~て!」

「大丈夫です!腹の中は黒々してますから!」

 

「また話に行きます!」

「ホイホイ!」

 

爽やかな音を残して帰って行かれました。

 

案じて下さる方がいてくれるというものは嬉しいことです。

そこに行けば話ができる、そんな場所があるということも・・・

 

願生ろう・・・そう思えます。