きれいなもんやな~・・・
映画「おくりびと」
今更ながら初めて観ました。
これまでも借りてたりテレビで放映された時にハードディスクに録画していたりしていたのですが
いつもいつも観ずに終わっていました。
モックン、いい俳優さんですね。
映画「しこふんじゃった」ぐらいからでしょうか、
うまいな~・・・って思っていました。
「おくりびと」は納棺師のお話。
山崎勉さんにしてもモックンにしても納棺の儀とされる動作をされるに
きれいなもんやな~って観せていただいたことです。
お化粧されたお顔に在りし日の姿が重なる。
苦労かけた日々・・・
楽させてやれなかった思い・・・
申し訳なさいっぱいの涙。
仕事とはいえ初めて出会った人の死。
死を感じウチ帰る・・・
日々の有様を慚愧して・・・
愛する妻の手を握りしめる。
生きているんだね、俺たち・・・
そんなシーンでは頷くこと大でして、コイツ。
ども、その思いをず~っとキープできればいいんですけど、
忘れてしまいます、コイツ。
情けないことです、コイツ。
穢わらしい・・・
映画の中での納棺師の妻の言葉。
夫の新しい仕事が納棺師であることを知って言うのです。
今も尚、そんな目で見る方がおられるのだろうか・・・
死を不浄と見ているのでしょうか・・・
どんだけ自分がきれいなんじゃと言いたくなりそうですが・・・
この映画のモデルとされた方は、
「ウジも光って見えた・・・」とおっしゃったとか・・・
死もまた往生させていただく縁であります。
尊い・・・
死に方に関係なく尊いのです。
だからあのようなきれいな儀式となるのでしょう。
やっぱり儀式って大切だよな~って思いました。
ご遺族が遺影を見つつ・・・
悲しいけど、辛いけど、安心して泣ける。
そんなひと時にさせて頂かなくてはなりません。
勿論、親さまである阿弥陀ほとけのおはたらきに出会わせていただく安心でありたいものですが、
あの時に素直にそこをよろこべることが出来る方がどれだけいるのでしょう。
涙でかすんで遺影も見れない、そんな状況のなかでいかに葬儀のひと時を過ごさせていただくのか・・・
コイツにいたってはなんの力もなく・・・
ただただきれいな御衣・御袈裟を着けさせていただきお浄土のお飾りとならせていただくしかありません。
阿弥陀ほとけの御前にて願生らさせていただくだけであります。
そしてよくよくの縁があり重ねて手を合わさせていただくひと時を重ねることができるのであれば
徐々に阿弥陀ほとけの優しさに出会えるようにお味わいさせていただきたいものです。