月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

単発住職

2013年06月18日 21時30分28秒 | 仏々相念(住職日記)

楽しそうにしとった・・・

 

今日は息子の高校の文化祭でした。

バタバタしており行くことができませんでした。

 

コイツも昼過ぎ出先から帰宅していました。

バイパス降りて国道に出るドンツキの交差点、

前方には車がいないのでよく見えます。

「あれ~ニコニコやん」ってつぶやくコイツ。

ドンツキにあるドラッグストアーの駐車場にニコニコ発見。

思いがけないところにいるのを見ると嬉しいものです。

ほれぼれと見つめます・・・

横向きの姿もいいな~・・・

いつもは長く感じる信号も早く感じることです。

 

ということは坊守も帰ってるんだ・・・

そう思いつつ一足先に帰宅しました。

急いで帰ってくる坊守。

「お帰り~」いつもと変わりない優しい声のトーン。

「ん~・・」っていつもと変わりない暗いトーンのコイツ。

 

「Kの売店でカレー買って来たの、これでいい?」

「楽しそうにしとった?」

「うん、楽しそうだったよ。他のバスケ友達もみんな・・・」

「声掛けるん?」

「勿論、掛けるよ!」

「そうなん・・・オレなら絶対に嫌やけどな~。K,嫌な顔とかせんの?」

「全然せんよ。他の子もみんないい子。」

「ふ~ん。時代なのかな~」

「いや~そうじゃないでしょう・・・」

 

知らない息子の話を聞きつつちょっと遅くなったお昼ご飯に大好きなカレーライスを頂きました。

 

学校での姿ってどんなにしているんだろう・・・

よく坊守とつぶやくように話します。

そんな姿を見たいから行くのでしょうね。

バスケも引退してしまいましたから学校の周りを走ることもないのでしょう。

偶々、現役時代に2,3回ほど走っている姿を見たことがあります。

あ~こんなに走ってるんだって日々見ることのない姿にちょっと感動したりしました。

 

コイツにおいては楽しくもなかった学校生活・・・

その上、親まで来られたら辛くてたまりません。

そんなコイツの時代でもにこやかにする人がいたのでしょうか・・・

っていうか、コイツの学校での文化祭ってどんなだったんでしょう・・・

あったにはあったような気がしますが・・・

無意識のうちに記憶から消してしまっているのでしょうか・・・

 

人間として寂しいやつです、コイツ・・・

 

いまだにそんなとこありまして・・・

つるみたくないのです、コイツ。

 

「ある人は家の外に出ると満面の笑みらしいよ、うれしくて・・・」

「そうなん・・・オレ、出たくないけどな~」

って坊守と2人で大笑い。

 

今日、ご法話させていただいたことに、

「人生やり直しはできませんが見直しはできます・・・」

っていう義父のフレーズをいただきつつお味わいさせていただいたことです。

どこまでもコイツの為に・・・

 

チットは見直せよって・・・

 

その時は自分でそうだな~って思うのですが、どこまでも単発でしょうがありません。

 

手を合わさせていただきながらその時を大切に過ごさせていただきます。